徳島は勝点30でJ2降格圏の17位。しかしながら、16位・湘南は勝点31、15位・清水は勝点32と結果次第ですぐにでも残留圏に浮上できる。その反面、勝点28で18位の大分には背中に手が届くところまで迫られており、1勝の重みが増す終盤戦となっている。
次に近況を見ていく。前節・大分戦から公式戦がなく、今節は11日ぶりの試合。残留争いを考えると、手堅く戦って先制点を許さないことは重要だが、勝点3を取るために得点は必須。いかにして得点を奪うかだが、注目は前線の組み合わせ。10月は垣田 裕暉とムシャガ バケンガの2トップで3試合すべてを戦い、垣田の合計4得点やムシャガ バケンガの来日初得点がチームを勢いづけた。ただ、負傷離脱していた宮代 大聖が大分戦で先発復帰しており、大分戦同様に右サイドハーフで起用するのか、それともゴールに近いトップ下付近で起用するのか。その選択次第で徳島がどこから攻め崩したいのか、交代采配まで含めてどのような試合展開を予想しているのかが浮かび上がってくる。スターティングオーダーを見て、ダニエル ポヤトス監督がどのような構想を練って準備してきたのか想像しながらキックオフを待つのも一興。
一方のC大阪は、勝点42で12位につけている。今節までのスケジュール感は徳島と対照的。10月24日に前節・横浜FM戦を戦い、中2日で天皇杯準々決勝・名古屋戦、さらに中2日でJリーグYBCルヴァンカップ決勝・名古屋戦。そこから今節・徳島戦を中3日で迎えるという、連戦の真っただ中だ。
出場したメンバー構成を見ていくと、小菊 昭雄監督は試合ごとにフレキシブルな選手起用をしている。多くの選手が公式戦に絡んでおり、コンディションを維持する上でも、モチベーションを高める上でも良い状態が保たれているようだ。また、チーム内競争が激しさを増したことは容易に想像がつき、その競争がチームの一体感をより強固なものにしているのが現状だろう。ルヴァンカップ決勝で勝ち切れなかった悔しさは残るかもしれないが、今節を仕切り直すきっかけにできるかどうか。注目は坂元 達裕。周囲を使うことも、自らのドリブルで仕掛けることも両方できる。リーグ戦6得点5アシストをマークするC大阪のストロングポイントだ。
4月に対戦した前回対戦では、徳島が終了間際の得点で勝利した。古巣戦となった岸本 武流のクロスがオウンゴールを誘うというドラマティックな結末。そして、コロナ禍の影響で入国が遅れたダニエル ポヤトス監督合流までの期間に代行指揮を務めた甲本 偉嗣ヘッドコーチのラストマッチを勝利で飾った。
今節はどんなドラマが生まれるのか。そして、その主役は徳島か、C大阪か。
[ 文:柏原 敏 ]


