札幌の前節は敵地で仙台と戦って2-2でドロー。23分に守備の甘さを突かれて先制され、その後は退場者を出して10人となる中で後半に追加点を許す厳しい展開となったが、そこから粘りを見せた。チャナティップのヘディングシュートで1点差に迫ると、全員が献身的なプレーを見せて相手に自由なボールコントロールを許さず、我慢を続けた末の90+2分にルーキー・田中 駿汰の得点で追いついてみせた。敵地で数的不利な中で2点差を追いついたのは、素晴らしいの一言に尽きるだろう。
そして、この試合を終えて札幌はアウェイ連戦が終了。移動時の新型コロナウイルス感染予防のため、6月下旬から千葉県内で合宿を行いながら敵地へと赴くスケジュールを過ごしてきたが、それも打ち上げとなった。過密日程も交えたリーグ戦再開後の4連戦を2勝2分で終えたこともまた、仙台戦の結果同様に高く評価できるはず。自信を持って、この試合に挑むことができるのではないだろうか。
一方、FC東京の前節はホームで浦和に2-0で勝利。互いにタフに戦った前半の終了間際にディエゴ オリヴェイラが押し込み、良い時間帯に先制点を奪うと、後半は前がかりになった浦和の背後を突く戦いを徹底。途中出場のアダイウトンが個の力で持ち込んで追加点をゲットし、そのまま逃げ切った。
第3節の川崎F戦では前半のうちに失点を重ねて0-4で敗れてしまっていたため、そのダメージは大きいとも目されたが、前々節は敵地で前年王者の横浜FMに先制をされながらも逆転勝利。そして浦和戦での快勝と白星を重ねており、的確な試合運びはもちろんだが、しっかりと気持ちが切り替わっているメンタル面のタフさも際立っている。この試合はアウェイゲームだが、3連勝を目指して挑むことだろう。
さて、そんなチーム同士の対戦だが、展開としてはスピード感あふれるものになると予想する。札幌もFC東京も、基本的には粘り強い守備から素早く攻めることが得意なチーム。ニュアンスの違いとしては札幌が縦パスを素早くつないでソリッドに敵陣に迫るのに対し、FC東京は個人がドリブルで持ち運んで相手守備を切り崩していくやり方が主。とりわけここ2試合ではディエゴ オリヴェイラとアダイウトンのパワフルかつハイスピードな推進力が際立っており、そうした個に対して、若干スピード面に課題を抱える札幌守備陣がどのように応戦するかが焦点となりそう。
また、札幌が荒野 拓馬を出場停止で、FC東京は橋本 拳人がロストフ(ロシア)移籍により離脱。新たな選手の台頭にも期待が集まる。
[ 文:斉藤 宏則 ]

