浦和は前節、アウェイで横浜FCに勝利。お互いが0-4で大敗した直後の一戦だったが、良さをぶつけ合う好ゲームに。浦和は槙野 智章、鈴木 大輔、柏木 陽介ら出番が遠ざかっていたベテラン勢を積極起用。ピッチ上から失われていた声を取り戻して、チームの雰囲気は上昇。効果的な時間帯で先制点・追加点を挙げ、守備陣は体を張って水際で守り切り、連敗ストップを果たした。
オフ明けの練習も雰囲気は良好で、チームの競争はますます激化。槙野、鈴木 大輔が前節で猛アピールし、トーマス デンも戦列に復帰。岩波 拓也、マウリシオも含めたCBのスタメン争いは熾烈を極めつつある。来週水曜日にはJリーグYBCルヴァンカップがあり今季三度目の3連戦を迎えるが、ターンオーバーをするにも迷う充実ぶりと言っても過言ではないかもしれない。
清水は前節、ようやく初勝利を挙げたばかりだが、杉本 健勇は「あまり調子は良くないと思いますけど、そういう気持ちにならない(油断しない)こと(が大事)。ポイントは先制点」と気を引き締めている。
その清水は前節、待望の初勝利を挙げた。攻撃的なポゼッションサッカーを志向しながらなかなか結果が出ていなかったが、4発の大量得点、4得点すべてがセットプレーからという珍しい結果だった。今季を通しても9得点のうち6点がセットプレーからと高い割合を占めている。本来は「セットプレーを狙って1点を取りにいく」スタイルではないが、それだけセットプレーを多く獲得している=敵陣深くまで攻撃ができているとも言える。
ただ、勝利したとはいえ4-0の状態から最後に2点を失っており、「ラスト5分は集中が切れたんじゃないかと思う」(ヴァウド)と課題も残した。
しかし、もともと結果が出ていなかったとはいえFC東京との開幕戦でも攻撃は高い評価を受けており、徐々に目指すサッカーが成熟しつつあるのではないか。果たして清水の完成形となるのがどのタイミングで、どのチームがぶつかるのか。案外その日は近いのかもしれない。
ただ、データ的には浦和に有利な数字が残っている。リーグ戦通算対戦成績こそ浦和の24勝、清水の24勝と五分だが、ここ数年は浦和の無敗が続いている。清水が最後に勝利したのは2013年までさかのぼる。近年の対戦成績では圧倒的に浦和が有利となっている。
しかし、浦和としてはつい3試合前に16年に及ぶ“味の素スタジアム不敗記録”が途切れたばかり。逆に不吉なデータとも言えるかもしれない。
[ 文:沖永 雄一郎 ]
