札幌の直近試合は9月2日のルヴァンカップ準々決勝・横浜FM戦。1-1の同点の末に最終的にはPK戦で敗れたが、この試合ではここ最近着手しているマンツーマンディフェンスが見事に機能して、内容的には上回ってみせた。昨季の準優勝を上回るカップタイトル獲得を目指しながらの敗退は悔しいだろうが、大きな手ごたえを得ているはずだ。
リーグ戦では6戦未勝利と苦しい状況だが、前節の名古屋戦から戦い方に若干のマイナーチェンジを施しており、そのやり方が一定の成果を出しているように見える。どこかで1つ流れを変えるような結果を残せれば、まだまだ浮上できるはずだ。
一方の広島は前節、ホームで仙台と対戦して1-1のドロー。4分にレアンドロ ペレイラが強烈に決めて早い時間帯に先制点を奪ったものの、その後は積極的に攻撃を仕掛けてくる仙台に対して受け身のような戦いをしてしまった。それでも自陣で粘り強くはね返し、GK大迫 敬介の好守などもあってリードしたまま時計の針を進めたが、72分にわずかなスキから蹴り込まれるとそのままタイムアップ。早い時間に先手をとれていただけに、残念な結果となってしまった。
これによって広島はリーグ戦で4戦未勝利となったが、どの試合も内容としては接戦で、勝敗がどちらに転んでもおかしくないような展開だった。第11節・FC東京戦は3得点を奪っての引き分けで、第10節の浦和戦は相手に打たれたシュートがわずか3本ながらも0-1で敗れた。攻撃面も守備面も、どちらも一定のパフォーマンスができており、あとはそれが良い形で勝利につながれば、浮上の契機を得られるように感じ取れる。
さて、そんなチーム同士の対戦だが、焦点となるのが本質的なプレーの部分だろう。攻撃や守備の仕方は当然ながら双方異なるが、札幌も広島も運動量、そして球際でのボディーコンタクトなど、本質的なところを土台にしている。崩しの部分やビルドアップなどはメンバー構成やピッチコンディションなどにも左右されるが、そうした土台のところは誰が出ても変わらないレベルのものをどちらも身につけているはず。この試合はデーゲームで、当日の気候によっては難しくなるかもしれないが、本質的なプレーの部分で上回ったほうが試合を優位に進めることは間違いなさそうだ。
[ 文:斉藤 宏則 ]