横浜FCは前節、新型コロナウイルスの影響で活動自粛していた鳥栖を相手に0-3で敗れ、2連敗となってしまった。それ以前はクラブ史上初のJ1・3連勝を記録し波に乗っていたが、ここにきて足踏みが続いている。
鳥栖戦後には下平 隆宏監督が現在の苦しい台所事情について語っている。
「1つは言い訳にしたくないんですが、ケガ人がかなり出ていまして、いつも組んでいるメンバーではほとんど組めていない。本来であれば連勝していた頃のメンバーから、GKを含めてだいぶ替わっています。そういうところでは苦しい陣容ではあるのかなと思っています」 J2から昇格し、今季はコロナ禍の影響もあり降格がないことから、攻撃的姿勢を緩めずにここまで大胆に戦ってきた。それが好調の要因の1つでもあったが、一方で他クラブと比較して選手層が充実しているとは言えない現状もあり、主力が1人、2人と欠けていくとチーム力の低下に直結するという事実が存在する。まだまだ連戦が続く中で負傷者の続出はどのクラブも抱える悩みではあるが、横浜FCは余計にその影響を受けてしまっているここ2試合と言える。
特に後方から丁寧に攻撃をビルドアップしていくスタイルが機能していないところは喫緊の課題だろう。最前線でプレーする一美 和成は「相手の勢いに負けてしまって、ボールがつなげない部分がありました。FWとしては待つ時間が増えましたが、来たボールをしっかり収めたり、カウンターも何度かあったので、もっと決定機を増やせれば良かったかなと思います」と鳥栖戦を振り返る。ここまでチームを支えてきた一美や斉藤 光毅といった攻撃陣は、このFC東京戦も我慢の時間帯が続く可能性があるが、少ない好機を生かす意識をより高めていくことが求められる。
対するFC東京は前節、大分とのアウェイ戦を1-0で勝利し、これで公式戦3連勝となった。この試合は髙萩 洋次郎とディエゴ オリヴェイラをベンチからも外したが、それでもチームは機能性を落とすことなくしっかり守備から攻撃の好循環を継続。また抜擢した品田 愛斗や三田 啓貴、さらに肩の負傷から復帰した田川 亨介もしっかり戦術的タスクをこなしながら自分の良さも発揮するなど、こちらは横浜FCとは対照的に選手の起用法が広がる結果を手にすることができている。
毎試合、どこを相手にしてもボール支配率は劣るFC東京。今節もポゼッションサッカーの横浜FCに支配率では下回るだろうが、逆にそれはJ屈指の鋭いカウンター攻撃を発動させる下準備が整っているとも言える。この試合も「良い守備から良い攻撃」(永井 謙佑)というチームコンセプトを発揮し、手負いの状態の相手を呑み込むことができるか。戦前の予想ではホームチーム有利とみられる一戦だが、果たして結果が楽しみである。
[ 文:西川 結城 ]
