今季のFC東京が喫した4敗は、すべてホーム・味の素スタジアムでの試合。アウェイでは無敗という不思議な現象が起こっているが、9月20日に行われた前節・仙台戦は1-0で辛勝ながらきっちりと勝点3を獲得した。その直前のこちらもホームでの大分戦では2-3と競り負け、長谷川 健太監督はあらためて「ホームで勝つためにも、ディテールにこだわったプレーをすることを選手に強調した」と発破をかけて仙台戦に臨んでいた。
勝利を取り逃がした大分戦や、その1試合前のアウェイ・神戸戦(2△2)では、要所で寄せが甘く、球際の勝負でも緩慢さが出るなど、これまでチームが長所としてきたプレー強度やハードワークといった部分で後手に回るシーンが多く出てしまった。ネジをもう一度巻いて戦った仙台戦は、終盤にかけて相手の猛攻を受けるなど決してラクな展開ではなかった。「このような試合展開にならないほうが良いが、それでもウチには強力なDF陣がいるので1点取れば勝てるという試合もしたい」と守護神の林 彰洋が語ったように、寄せや強度のところで各選手がディテールにこだわるプレーを90分間継続できたことが、3試合ぶりの勝利につながった。
連戦で必然的にハードワークに陰りが見えてくることは仕方がない一方、若手の台頭も含めて誰が出ても一定以上の強度を担保できるチームにまで成長できるか否か。それが今後の長谷川監督率いるFC東京の生命線にもなってくる。迎える今節のC大阪戦。前回対戦では0-0のスコアレスドローに終わったとはいえ、両チームとも戦術的にも個と個のぶつかり合いという側面でも互角に渡り合う好ゲームを演じた試合だっただけに、FC東京の武器の精度がいま一度試される絶好の相手でもある。強度で相手を上回り、永井 謙佑やディエゴ オリヴェイラらが織りなすリーグ随一のファストブレイクで今度こそC大阪ゴールを割れるかに注目が集まる。
対するC大阪は前節、ホームで鹿島に敗れリーグ戦の連勝は『6』でストップした。こちらも両者ハイレベルのプレーが連続した好ゲームとなったが、鹿島のハイプレスを効果的にかいくぐれなかったC大阪が結局屈する結果となった。ただ、ゴールシーンでは相変わらず流れるような連係とスペースブレイクを披露し、守備も組織的に構築された陣形が簡単に崩れることはない状態だ。C大阪からしても、強度に押されて負けた鹿島戦を受けての今節・FC東京戦となる。同じように敵の圧力に屈するような戦いを続けるわけにはいかず、流れを取り戻す形で緻密に、激しく戦うことは必至だろう。
川崎Fの背中はまだ遠く先だが、そこに追随する挑戦権を懸けた戦いにもなる。両者の意地とプライドがバチバチにぶつかる今節再注目の一戦。23日19時、東京・味の素スタジアムでキックオフとなる。
[ 文:西川 結城 ]
