ただ、結果は不安定ながら、内容がすべて悪いわけではない。FC東京戦についても敗れはしたものの、興梠 慎三と武藤 雄樹の2トップは滑らかな連係を見せ、長澤 和輝は積極的にその2人に絡み、柏木 陽介はリズムをつかさどるだけでなく、瞬時に3人目となれる動き出しを見せた。
最終ラインでも、宇賀神 友弥は攻守に安定感を発揮し、槙野 智章は粘り強い守備に加えて、愚直にボールを運ぼうとするなど進化にチャレンジしている。1失点を喫したものの、守護神・西川 周作はそれ以上のピンチを防いでみせた。この試合では振るわなかったトーマス デンも、少しの休息を与えられればすぐに、彼本来のクレバーでエレガントなプレーを取り戻すだろう。前節に出場停止だった関根 貴大は休養十分でスタンバイしている。
今節は捲土重来の名古屋戦。前回の2-6の大敗は「何試合も引きずってしまった」(関根)と、浦和の針路に大きな影響を与えただけに、すべての流れを払しょくするくらいの強い気持ちで臨みたい。
一方の名古屋も、良い状態とは言い難い。5位につけながら、9位・浦和との勝点はわずかに『3』。ここ7試合では勝ち負けを交互に繰り返しており、連敗は喫していないが連勝からも遠ざかっている。失点はいまだリーグ2番目タイの少なさだが、9月に入ってからはクリーンシートなし。マッシモ フィッカデンティ監督も「勝ったり負けたり、結果だけを見れば日程の厳しさを感じざるを得ない。誰もコンディションが100%の選手はいない」と過密日程に苦労している印象だ。
ホームでは3連勝中ながらアウェイでは3連敗中というのも気になるデータで、敵地で行われた前節・神戸戦も0-1で敗戦。「アウェイで、もったいないと感じる試合が多い。時間を考えながらリスク管理をして、どれくらいの割合で守備を考えるか。ホームのときのような試合を継続してやりたい」(マッシモ フィッカデンティ監督)と語っているように、どれだけ試合をコントロールできるか。前回対戦のように先制して主導権を握りたいところだろう。
浦和としてはここ2年の名古屋戦で1勝1分という、ホームの地の利を生かしたいところ。ホーム2連敗中ではあるが、この試合から約18,000人に入場制限が緩和されることも生かして、一丸となって悪い流れを断ち切りたい。
[ 文:沖永 雄一郎 ]
