広島は11勝4分9敗の勝点37で10位。28日のJ1第32節・横浜FM戦は、エースのレアンドロ ペレイラの今季11点目で先制すると、2点を追加し3-1で勝利。城福 浩監督の下で手堅い組織を構築し、サイドと中央にさまざまなタイプの仕掛け役を配置、レアンドロ ペレイラのようなシュートパターンの多い点取り屋が仕事をしやすい状態までボールを運ぶ攻撃も整備されている。だが、ここ数試合は勝ちと負けを繰り返すパターンが続いており、安定感が欲しいところだ。
仙台は2勝7分15敗の勝点13で最下位に沈む。仙台は28日にJ1第30節で神戸と対戦し、攻められながら前半を0-0で乗り切ったが、後半早々に連続で2失点。長沢 駿の今季3点目と飯尾 竜太朗の仙台加入後初ゴールで一時は2-2に持ち込んだが、その直後に失点して2-3で敗戦。点が動いた直後の守備で厳しさを欠いたことが響いた。これで3連敗、15戦勝利なしと苦しい状態が続いているが、なんとか活路を見いだしたい。今季の仙台は24試合を終えてホームでの勝利がない。28日に続き、仙台はこの試合もホームゲーム。「いまは非常に苦しい時期ですけれども、なんとか僕たちが、最初に良いニュースを届けられるようにと思って今日の試合に臨みましたし、勝ってまずサポーターの皆さんに喜んでもらえるようなプレーや結果を残すという気持ちが全員にあります」と長沢が神戸戦後に心境を明らかにしたように、なんとしてもホームで勝利を挙げ、苦しい状態を脱したいところだ。
今回の対戦はチームを長きにわたり引っ張るであろう、若手選手に注目したい。
広島はスピードを生かしてゴールに迫る浅野 雄也が元気だ。また、左足で巧みなボールコントロールを見せる東 俊希も、攻撃でアクセントをつける存在として面白い。そして今季から10番を背負う森島 司は、前線から少し下がった位置を起点として相手の危険なスペースに顔を出し、あるときはボールを動かし、またあるときはフィニッシュにまで持ち込む。先に挙げた“さまざまなタイプの仕掛け役”の中でも、特に攻撃に彩りを加えられる選手だ。
一方、仙台にも注目したい若手選手が多い。今季出番を増やしている田中 渉は左利きのMFで、2列目でもボランチでも、剛柔両方のキックを使い分けて攻撃を組み立てる。“東京五輪世代”としてはボランチの椎橋 慧也が調子を取り戻せば、激しい守備から攻撃への切り替えでチームに勢いを加えてくれるはずだ。また、同じ年代で仙台アカデミー生え抜きテクニシャンの佐々木 匠は、28日の神戸戦でクロスから飯尾のゴールをアシスト。1つの結果を残し、波に乗ることが期待される。
中2日で疲労も心配されるところだが、そういうときにチームへ勢いを与えてくれる若手の存在は貴重だ。今季これから突入する終盤戦はもちろんのこと、来季以降のチーム力にもつながる活躍を見せてくれる若手選手が、1人でも多く台頭してくれることを期待したい。
[ 文:板垣 晴朗 ]


