大分はAFCチャンピオンズリーグの日程との兼ね合いで第24節・FC東京戦が9月16日に前倒しで開催されたため、第23節のG大阪戦から2週間のブレイクを挟んでの今節となる。連戦による蓄積疲労を回復しつつコンディションを調整し、戦術浸透によってチームの底上げも図りながら、ゲーム形式のトレーニングなどで好調・浦和に対する攻守の狙いを合わせた。
10月27日に香川 勇気の右膝半月板損傷による長期離脱が発表された一方で、復帰してくる負傷者もおり、戦力起用の選択肢も少なくはない。ただ、浦和との戦力差については片野坂 知宏監督も「選手層や個人のところでは間違いなくわれわれよりも格上の相手」と警戒。「もともと個の能力の高い前線の選手がたくさんいる中で、ポジションでの特性を攻守両面で、大槻 毅監督がしっかりと生かしている。90分のマネジメントの中で交代選手を含めてパワーを持っている選手や得点力のある選手のクオリティーと攻撃力を生かし、終盤まで強度が落ちない。そういうところで自信をつけているところが強さにつながっているのではないか」と分析する。
第13節、埼玉スタジアム2002での前回対戦は大分が開始早々に狙いの形から先制点を奪い、逆転されて敗れたが、内容的には優位に試合を進めた。その当時よりも浦和は組織の完成度を上げており、10月はここまで3勝1分1敗と戦績も上向き。汰木 康也やマルティノスらハイポテンシャルな攻撃陣が個々で調子を上げてきたことも、組織の強化につながっている。前々節の仙台戦では6得点無失点で大勝し、前節のC大阪戦でも堅守の相手から3得点を奪って逆転勝ちを果たした。波に乗った状態で、今季初の3連勝を懸け敵地へと乗り込む。
大分としては浦和の強力な攻撃陣を抑えつつ、そのアグレッシブな守備をかいくぐってボールを前進させチャンスを作りたい。ボランチに負傷者が多発した中で奮闘しながら調子を上げてきた島川 俊郎や、今季の過密日程にも2017年以来のフルタイム出場記録を継続している鈴木 義宜らには守備での貢献とともに、浦和の背後を突くビルドアップにも期待がかかる。
勝負どころで外国籍のストライカーを投入するなどしてパワーをかけるチームが増えている中、GKムン キョンゴン以外はオール日本人で組織的に戦う大分が、どのようにそれに対抗するか。ゲームプランニングやベンチワークでの駆け引き、チームが意思疎通して戦術を遂行する一体感なども、カギを握りそうだ。
大分のサポーターにとっては西川 周作と岩武 克弥、昨季期限付きで在籍した伊藤 涼太郎の“帰還”も楽しみな一戦。さらに浦和サポーターの来場も、大分のモチベーションを高めるに違いない。特殊なレギュレーションで行われる今季の、10月最後の試合。シーズン終盤に向けての勢いをつける好ゲームとしたい。
[ 文:ひぐらし ひなつ ]
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