柏は前節、雪が舞い、ピッチが白く染まったエディオンスタジアム広島で広島と対戦。悪天候の中でタフな戦いを求められたが、前半にオルンガのゴールで先制すると、その1点を守り切り4試合ぶりの勝利を挙げた。これで勝点が『50』を超え7位以上が決定。J1復帰1年目としては評価できる結果を残した。
ただ、柏にとってはシーズンがここで終わりではない。年明け早々にJリーグYBCルヴァンカップ決勝を残している。そこに向けて気を休めることなく突っ走りたいのが本音であり、リーグ戦ラストマッチでチャンピオンチームと真剣勝負ができることは貴重な場である。ネルシーニョ監督はリーグ戦での目標達成が難しくなってからは、来年1月4日の決戦に向けて戦っていくことを強調している。特に前節・広島戦を控えてのラスト2試合に向けては「広島、川崎Fは非常にクオリティーの高いチームで経験もある。そこで練習試合とは違い、実戦的な準備ができる。この2試合で活用できるものは活用させてもらい、チームとして良い準備をしていきたい。その勢いで全員が良い状態に持っていけるように心がけたい」と話している。リーグ戦の観点で見れば消化試合かもしれないが、タイトル獲得を目指す柏にとっては絶好の予行演習の場。最強・川崎Fを倒し、自信を深めたい。
このゲームでシーズンが終わりでないのは川崎Fも同じ。リーグ戦終了後には天皇杯が控えており、クラブ史上初の1シーズンで2つのタイトル獲得の可能性を十分に残している。
チーム状態を見ても、11月25日の明治安田J1第29節・G大阪戦でリーグ優勝を決めてからは、第31節・清水戦、第32節・鳥栖戦とアウェイで2試合引き分けていたが、前節・浦和戦は3-1で快勝。前半に先制を許すも、後半に入り守田 英正の初ゴール、三笘 薫の新人最多得点記録に並ぶゴールで逆転し、最後はエース・小林 悠のゴールで締めくくった。三協フロンテア柏スタジアムに乗り込んでのリーグ戦ラストマッチでもその得点力を持続し、天皇杯に向けてもう1段階ギアを上げたいところだ。
また、今季限りで現役引退を発表している川崎Fの中村 憲剛にとっては、この試合が現役最後のリーグ戦となる。3日前の浦和戦でケガから復帰後初めてフル出場していることもあり、この試合での出場可否は読めない部分もあるが、その勇姿を見届けたい思いはスタジアムに足を運ぶ全員にあるはず。ピッチに立つ時間があるのならば、その瞬間を目に焼き付けたい。
[ 文:須賀 大輔 ]
