それでも新型コロナウイルスの影響によりレギュレーションが変わり、降格チームはなくなった。しかしそのぶん、今季は4チームが降格。例年以上に厳しいシーズンが幕を開けようとしている。
順位予想では下のほうに名前が記されてしまうことが多い湘南。山田 直輝は「下に見られてしまうのは仕方ないこと」と話すが、ピッチで戦う身としては「キャンプから過ごしてきて、僕の感覚ではそう簡単にやられないチームだと思うので楽しみ」と手ごたえを口にしている。
湘南といえば激しいプレスと速攻のイメージが強いが、昨季は浮嶋 敏監督の下、遅攻を取り入れた。しかし「遅攻は判断が難しいし、昨季は時間がかかった」(浮嶋監督)ため、得点数はリーグワーストに終わってしまった。
今季は昨季の課題を修正し、今まで積み重ねてきた遅攻と従来の速攻をミックスしたサッカーで1ケタ順位を目指すと意気込んでいる。そんな湘南は開幕戦で鳥栖と対戦する。
「両チームともハードワークのチームだと思う。見ている人が退屈しない、切り替えが速く切れ間のない熱いサッカーをするところを見てほしいです」と開幕前のカンファレンスで浮嶋監督は口にした。
一方で鳥栖の金 明輝監督は「チームとして昨季から取り組んでいるビルドアップ、ポゼッションに注目してほしい」と話す。「ただ回すだけではなくて、アタッキングサードでよりボールを出し入れしたり、危険なところにボールと人が進入する。カウンターを食らわないようなリスクマネジメントをし、シュートを増やせるような取り組みをしてきたので、それをピッチの上で表現したい」と自信をのぞかせた。
両チームは昨季10月21日に対戦し、その際は0-0。そこから中3日で25日に戦ったときは2-2。短いスパンで戦った2試合とも引き分けている。
金 明輝監督は「表現しにくいですが、個人的にやりにくい対戦相手です。カラーがあって浮嶋監督が違うエッセンスを加えている。僕たちも選手は多少入れ替わりましたが、ベースを継続してプラスαも確認できました。アウェイですけど、勝点3を狙って戦っていきたいと思います」と意気込んだ。
ハイプレスの湘南とボールポゼッションの鳥栖。相反する2チームだが、互いに昨季は得点力不足に苦しんだ。その両チームがプレシーズンで課題にどう向き合い、修正を施してきたのか。開幕戦ではその答えが分かるはずだ。
開幕戦は毎年特別な試合になるが、今週末の試合はスタジアムの名称が変わったあとの初めての試合。2021年2月から2026年1月までの5年間、レモンガススタジアム平塚の愛称で親しまれる。新たな名称になったスタジアムの初陣を飾るため、そして昨季の悔しさを晴らすシーズンにすべく、湘南は勝って良いスタートを切りたい。
[ 文:舞野 隼大 ]
