横浜FMは2点差を追いついた前々節・広島戦から中2日で迎えた福岡戦では、広島戦でJリーグデビューを飾ったエウベルらリーグ戦初先発となる選手を4人並べ、アンカーシステムの[4-3-3]を選択。序盤は福岡のプレスに苦しみ、ショートカウンターを許す場面もあったが、エウベルのミドルシュートがハンドを誘い、PKを奪取。それを38分にマルコス ジュニオールがしっかり沈めて先制すると、テンポを上げて本来の姿を取り戻した後半は小池 龍太、前田 大然のファインゴールで2点を挙げ、反撃を1点に抑えて初白星を手にした。
今節も中3日のため、多少の入れ替えはありそう。初先発でポジティブな印象を残したエウベルを継続起用するなら、中盤の形はどうであれ3トップが無難だろう。センターFWは2戦連発中の前田とオナイウ 阿道の二者択一となるが、今節は前回の古巣戦で2アシストをマークしたオナイウを推したい。ここまでの公式戦4戦で2得点と好調で、福岡戦は途中出場だったこともあり、比較的コンディションも整っている。右ウイングも仲川 輝人または水沼 宏太の選択になるが、対戦相手の浦和、水沼とオナイウの相性を踏まえれば、水沼のリーグ戦初先発も十分ある。
一方、リカルド ロドリゲス監督を招聘し、攻撃的な戦術に舵を切った浦和。公式戦4戦目となった横浜FC戦の勝利はチームに落ち着きをもたらした。記念すべきJ1初勝利を手にした指揮官は「良い形でボールを持つ時間もあったし、カウンターを仕掛けるシーンもあり、うまくいったところがたくさんあった。どんどん積み重ねていければ」と手ごたえをつかんだ様子。いまは発展途上で伸びシロは十分なだけに、2年前の王者との一戦は現在地を知る物差しとなりそうだ。
気鋭のスペイン国籍指揮官について、横浜FMのアンジェ ポステコグルー監督は「良い監督だと見ている」と前置きした上で、「彼は徳島ではJ2という決して簡単ではないリーグで攻撃的なスタイルを築いてきた。今度は日本でもアジアでも強いチームの1つである浦和でそれをやろうとしている。いろいろな戦術がある中でもJリーグを盛り上げるチームが増えたと感じているし、楽しみにしている」と評す。
“攻撃志向”という同じベクトルを持つ両者がどう共鳴し、スペクタクルなフットボールを展開するのか。“矛vs矛”が奏でる見どころたっぷりの一戦である。
[ 文:大林 洋平 ]

