JリーグYBCルヴァンカップを含め開幕から7連戦という過密日程でスタートした今季の明治安田J1。3月21日に開催されるJ1第6節、昭和電工ドーム大分でマッチアップする大分と広島も、この試合をもって連戦はひと区切りを迎える。
とは言っても、大分は新型コロナウイルス禍の影響で第3節のG大阪戦が開催中止となったため、ここまでに消化したリーグ戦は4試合。昨季までの主力が大幅に入れ替わった中、相手に主導権を握られる試合を続けながらも粘り強く勝点を積んできていたが、17日に行われた直近のC大阪戦で今季初黒星を喫して1勝2分1敗となっている。一方の広島は第5節までの5試合が順当に開催され、全試合で先制点を取って2勝3分と負けなし。前節の清水戦では相手の堅守をセットプレーからの流れでこじ開け、今季初の無失点勝利を遂げて好調さを維持している。清水戦翌日の18日には川辺 駿と佐々木 翔が日本代表に選出される明るいニュースも続いた。
片野坂 知宏監督と城福 浩監督がそれぞれ率いるようになってからの両軍の対戦は毎回、[3-4-2-1]のミラーゲームによる堅い展開となってきた。リーグ戦での戦績は2019年が大分の1分1敗、2020年が1勝1敗で、大分にとってはどちらかというと苦手な相手だった。
今季から広島は『変幻自在の攻撃』を目標に掲げ、攻撃時の前線の厚みを増すために4バックシステムを採用。攻撃時は両SBが積極的に攻撃参加し、守備でも前線からボールを奪いにいくなど戦い方に変化を見せる。今季加入したジュニオール サントスが開幕から先発した2試合で1得点ずつを挙げて好調さをアピールしたが、第3節・札幌戦と前節・清水戦は途中出場。代わって浅野 雄也が先発し、第4節・鹿島戦で今季初得点を挙げた。前節は浅野と鮎川 峻とが前線を務めている。
大分はここまでの4試合では多くの時間帯で苦しい展開を強いられ、まだ無失点試合がない。ただ、戦力が入れ替わりチームの土台を再構築している中でも、守備は大崩れすることなく、すべて1失点に抑えている。前節は今季からより攻撃色を増して全試合複数得点を重ねてきたC大阪に対しても、粘り強い守備で終盤まで苦しめた。
攻撃に関してはチームスタイルの重要なポイントであるビルドアップの精度がまだ高くない。自陣でボールを動かす際のミスからロストし、ピンチを迎える場面がこれまでも多く見られてきた。今節の広島戦でも、そのミスを守備でカバーしながら、相手の空けたスペースを果敢に突いていくことができるか。
戦力を入れ替えながらのタフな過密日程。特に大分は毎試合、メンバーを大きく入れ替えながら、最適解への手探りとチームの底上げを続けている。辛抱強く組織の練度を高めつつ、今節こそ今季ホーム初白星をサポーターたちに届けたい。
[ 文:ひぐらし ひなつ ]