横浜FMは前節、湘南との“神奈川ダービー”でドロー決着。先制したものの、そこから守備の強度が緩んで失点し、連勝は『3』で止まった。収穫は、流れるようなカウンターからエウベルが加入後初ゴールを奪ったことだろう。ただ、「攻撃陣の出来にはまったく満足していない」とアンジェ ポステコグルー監督がしかめっ面で振り返ったように、決定機をことごとく仕留められず、“勝点2”を失ったゲームとなった。
今節は連勝がストップし、仕切り直しの一戦となる。ただ、中2日と非常にタイトな上に、鬼門中の鬼門と言えるC大阪戦というのは巡り合わせの妙か。横浜FMにとって、ここで勝つか負けるかで今後のシナリオが大きく変わってくる一戦でもある。
C大阪戦は現在5連敗中。2018年からの現体制下では1分5敗と、相性の悪さに一層拍車が掛かった印象だ。2017年から横浜FMに所属する松原 健は言う。
「C大阪には長い間、勝てていない。ここをしっかり勝ちに変えることができれば、上が見えてくる。もちろんチームとしても自信になるので、何がなんでも勝ちにもっていきたい」 このコメントはおそらくクラブの総意だろう。10年ぶりの勝利ともなれば、通常の1勝をはるかに上回る価値を持つはずだ。
単なる“38分の1”ではない一戦でキーマンとなるのが天野 純。3月27日のJリーグYBCルヴァンカップDグループ第2節・広島戦やリーグ前節・湘南戦では途中出場ながら得点に絡み、好パフォーマンスを披露した。今節は堅守のC大阪に対し、湘南戦で課題として出た遅攻の崩し方にどう答えを出すのかがテーマの1つでもある。広島戦で負傷したマルコス ジュニオールの欠場が濃厚なだけに、生え抜きのゲームメーカーが振るうタクトが勝敗の行方を左右しそうだ。
対するC大阪は前節、開幕から6試合連続無失点だった鳥栖と対戦。後半開始直後、奥埜 博亮の目の覚めるようなミドルシュートで堅牢をこじ開け、鳥栖の無失点記録を断つとともに、連続不敗試合数を『5』に伸ばした。直近5試合は4勝1分と白星が大きく先行しており、3試合連続でクリーンシートと、レヴィー クルピ監督体制でも堅守は健在だ。
長距離移動こそあるものの、横浜FMより1日多く休養を取れているのは好材料だろう。攻めに出る横浜FMをいなしながら、大久保 嘉人や清武 弘嗣らのタレントがスキを突く“通常運行”で連勝をモノにしたい。
[ 文:大林 洋平 ]

