柏は明治安田J1第2節の湘南戦で勝利を挙げて以降、勝利から遠ざかっている。ここまで8試合を終えて5ゴールと得点の少なさも気になるが、いまだクリーンシートを達成できていない守備の脆弱さも目立つ。試合内容は改善傾向にあるだけに、3週間ぶりのホームゲームで白星をつかみたいところだ。
柏の注目ポイントは“守備の再構築”だ。鹿島戦の後半、ディフェンスリーダーとしてチームを引っ張ってきた染谷 悠太が右ハムストリングを痛めて途中交代を余儀なくされた。正式な検査結果は公表されていないが、映像を見た限りでは間に合う可能性は低いだろう。ネルシーニョ監督による最終ラインの人選、相手の強力な攻撃陣に対する守り方に注目したい。
そんな柏で今節、ディフェンスリーダーとして期待されるのは、3月末のU-24日本代表メンバーにも選出された古賀 太陽だ。今季は左SBで先発する機会が多い古賀だが、CBとしてもプレーすることができ、高い守備能力とパスセンスを兼ね備えている。また、U-24アルゼンチン代表戦後の取材では、「チーム全体の強度を高めていけるように、自分が率先してやりたい」とチームをけん引する意思を示した。自身のプレーに加え、リーダーシップの部分でも彼の存在感は高まっている。
一方、敵地に乗り込むG大阪はチーム内に新型コロナウイルス感染者が出た影響で試合が相次いで延期され、現在はリーグ戦3試合を消化した状況。前々節、前節と2試合連続でクリーンシートを達成したものの、クラブ史上初となる開幕から3試合連続での無得点とゴールが遠い。今季初ゴールが望まれている。
G大阪の注目ポイントは“攻撃力”だ。宇佐美 貴史が福岡戦後、「ディフェンスラインや中盤のところでボールを保持できて、アタッキングサードまで来ることは(前々節の)広島戦よりもできていたところだと思う」と語ったように、ボール運びは改善された様子だが、そこから決定機につながる場面が多くなかった。得点を挙げるため、シュートの質を上げるのはもちろん、攻撃の圧を高めてより厚みのある攻撃を繰り出したい。
そんなG大阪で試合を決定づけるストライカーとして注目したいのがパトリックだ。昨季は夏頃まで序列が低く出番に恵まれていなかったが、熱心なコンディション調整の甲斐あって、秋頃から本領を発揮。献身的なポストプレーでチームを支えただけでなく、リーグ戦ではチーム最多となる9得点を記録した。今季はまだ得点を挙げられていないが、出れば存在感は抜群。持ち前の“勝負強さ”でチームを今季初勝利へ導くことができるだろうか。
初無失点と初得点。両チームともに勝利を目指すのはもちろん、残された課題を克服できる絶好のチャンスとなる。
[ 文:藤井 匠 ]
