4月28日、ノエビアスタジアム神戸で開催されたJリーグYBCルヴァンカップBグループ第4節。神戸が大分を迎撃した一戦は、およそ1年ぶりとなる無観客試合だった。本来であればサポーターの応援のエネルギーをストレートに受けながら行われる公式戦だが、非日常の中で90分のマッチアップが展開された。今節も無観客で開催されることになるが、三浦 淳寛監督は大分戦で選手に確かな熱気を感じ取っている。
「サポーターがたくさんいる中で試合をできるのが一番良いが、試合前のミーティングでもヴィッセルを支えてくれているサポーターの思いというのをしっかりと感じながら、『とにかく戦うんだ』と試合に入った。実際、選手たちもそういう気持ちで戦ってくれたので、メンタルの安定に関しては良かったと思います」 その大分戦は0-0で終えたものの、出場した選手の奮闘が光った。安井 拓也はルヴァンカップの過去2戦、ボールロストで失点に関与していたが、臆することなく積極的に顔を出し、パスを受けて味方につける姿は爽快だった。それぞれが役割をこなし、自身のパフォーマンスを最大化するために心技体をピッチで解放。組織的に戦うマインドには陰りが一切見られず、一つひとつを積み上げながら戦っているのがいまの神戸だ。
ただ今節、ホームに迎える広島は極めて難解な相手となる。過去のJ1での対戦成績は9勝10分21敗と大きく水をあけられ、2015年4月の明治安田J1 1st第4節が直近の勝利。しかもホームでは、2011年5月の第12節以降、勝てていない。広島戦は1つの関門と呼べる。
しかし、その広島は現在、決して好調とはいえない。開幕戦から第8節・横浜FC戦まで無敗を続け、一時は順位を4位に上げていたものの、ここへきて勝点の積み上げが停滞してきた。大崩れこそしていないものの、第9節・湘南戦で初黒星を喫して以降、4試合勝星から見放されている。
そうした中で開催された4月28日のルヴァンカップでは、清水を敵地で破り、グループステージ初勝利を挙げた。城福 浩監督は「ルヴァン(のグループステージ)も抜けて試合数を多くして、全員で成長していくシーズンにしたいと思っているので、今日の勝ちは本当に次につながる勝ちだと思っています」と振り返り、流れを取り戻すために価値ある勝利となったのは確か。それをチーム全体で共有しながら、リーグ戦5試合ぶりの勝利を目指すことになりそうだ。
また、神戸と広島は直近の日本代表に複数名が選出されている。神戸は古橋 亨梧、前川 黛也、広島は川辺 駿、佐々木 翔、またU-24日本代表にはGK大迫 敬介。負傷離脱から復帰を飾る選手がいるかを含め、タレント同士のせめぎ合いも見逃せない。
[ 文:小野 慶太 ]
