C大阪の2月、3月は、大久保 嘉人が開幕から5戦5発と爆発。坂元 達裕と原川 力が日本代表に選出され、19歳のCB西尾 隆矢が台頭。話題も豊富で4勝1分2敗と好スタートを切った。一方で、4月は負傷者やコロナ禍の影響もあり、メンバーがそろわず、我慢の月となった。それでも、進藤 亮佑や西川 潤、中島 元彦に山田 寛人ら若手選手たちが出場機会を増やし、チームの底上げには成功。成績も2勝1分2敗と五分で乗り切り、上位に踏みとどまった。そこへ、アダム タガート、チアゴ、ダン バン ラムとコロナ禍で入国が遅れていた新外国籍選手も合流。今季の顔ぶれが出そろったことで、より競争は激しさを増し、チーム力は高まっていくだろう。上位を追走していきたい5月。始まりの“大阪ダービー”に勝利して、勢いをつけたい。
対するG大阪は、厳しいシーズンのスタートとなった。活動停止期間もあり、他チームと比べて消化試合数が少ないとはいえ、J2降格圏に位置している現状は不本意だろう。もっとも、今節は一戦必勝の“大阪ダービー”。ここまでの流れや現在の課題がそのまま当てはまる試合になるとは限らない。これを機に巻き返しを図りたい。
7試合で4失点と堅守を誇る一方、得点はわずかに『1』と得点力不足が目立つG大阪だが、パトリック、宇佐美 貴史、レアンドロ ペレイラ、チアゴ アウベスと個々のタレントはそろっている。そこへ、欧州でのプレー経験も豊富なウェリントン シウバがチームに加わった。中盤や最終ラインの人選も含め、豊富な選択肢の中から宮本 恒靖監督がどのような11人を選択して送り出すか。試合中の采配も含め、カギを握るポイントになる。安定している守備の強みを出していく展開に持ち込むためにも、先制点を奪って試合を優位に進めていきたい。
C大阪としては、G大阪の堅守をいかにこじ開けていくか。開幕以降、メンバーを固定することで成熟度を高めてきたレヴィー クルピ監督だが、坂元と原川の離脱後は攻撃の爆発力に欠けている。今節でその彼らが復帰なるか。さらには、合流したアダム タガートやチアゴがメンバー入りするかも含め、こちらも指揮官の采配に注目が集まる。守備では、相手の高さや強さにどう対応していくか。G大阪には“一発”のある選手がそろっているだけに、セカンドボール争いやミドルシュートも含め、1試合を通して警戒を緩めることはできない。
大阪府に発令された緊急事態宣言により、今回は観客を入れないリモートマッチで行われる。両チームのサポーターが作り出す雰囲気も含め、“日本一熱い”とも謳われる“大阪ダービー”なだけに、無観客のスタンドは寂しさもあるが、ピッチに立つ選手たちの闘志は不変。映像を通して試合を見守る両サポーターへ歓喜を届けるべく、最後まで勝利を目指して戦い抜くだろう。大阪を盛り上げる両チームの熱い一戦に期待したい。
[ 文:小田 尚史 ]