その一強・川崎Fに、直接対決2連戦で連敗を喫した2位の名古屋。首位から1ポイントも奪えなかったことで、タイトル争いは非常に厳しくなったが、続く相手も強豪の6位・C大阪。しっかりとメンタルを切り替えて臨まなければ、最悪の3連敗も十分にあり得る相手だ。
名古屋は川崎F戦では2試合で7失点と、堅守のチームらしくない結果となってしまった。「今まで積み上げてきたものは、川崎Fには通用しなかったと思っている」と、日本代表DFの中谷 進之介は悔しさをにじませる。
4月29日に行われた第22節は、立ち上がりから川崎Fの猛攻をまともに受けてしまい、開始3分で先制点を奪われると、立て続けに失点。過去12試合で奪われたものと同じ失点数『3』をわずか23分で喫してしまった。後半にも1点を追加され、もちろん今季ワーストの4失点での完敗。首位争いのムードが一気にしぼんでしまった。
続く5月4日の前節も先に3点を奪われる苦しい展開に。しかも3点目はこれまででは考えられないようなミスでのオウンゴールだった。しかし73分に途中出場の森下 龍矢のクロスに、チームトップスコアラーの稲垣 祥が合わせてゴールネットを揺らすと、83分にはマテウスが鋭く落ちる直接FKを決めて1点差に詰め寄る。その後も名古屋は猛攻を仕掛け続け、追いつくことはできなかったものの、第1ラウンドでは見せられなかった意地を見せることはできた。
今節はその王者を追い上げた勢いを持って臨みたいところ。昨季のC大阪との対戦は第4節が2-0、第21節は1-0といずれもクリーンシートで勝利を収めている。小さなころからC大阪の育成組織で育った柿谷 曜一朗にとって、昨季まで在籍していた古巣との対戦はより気持ちの乗る試合になるだろう。ここまで1得点の柿谷がゴールを決めれば、川崎F戦のイヤな思いを払しょくし、新たなスタートとして再び進撃を始めることにつながるかもしれない。チームにとっても重要な意味を持つ試合になる。
対するC大阪の前節は伝統の“大阪ダービー”。ただ大阪府に緊急事態宣言が出されているため、昨季の第2節に続き無観客での開催となった。
直近の試合から2週間空いたC大阪は、チアゴとダンクレーの新外国籍選手が今季初出場。負傷により離脱していた坂元 達裕が第6節以来の復帰を果たした。戦力が充実してきた中で、開幕から好調を維持してきた大久保 嘉人が前半途中で負傷交代というアクシデント。さらに前半終了間際に得たPKを外すという波乱の中、74分に途中出場の中島 元彦が、ペナルティーエリア内の左サイドから、見事なコントロールショットを決めて先制。その後PKで追いつかれてドロー決着となったが、今後に期待を抱かせる収穫も多くあった。
C大阪は、新戦力のFWアダム タガートも含めて未知の部分が多く、分析が主体の名古屋にとっては厄介な相手となるかもしれない。そんな中で名古屋は、川崎F戦後にどう向き合っていくか。C大阪は新戦力をさらなるパワーに仕上げていきたい。
[ 文:斎藤 孝一 ]
