ただ、その鹿島を上回るのが横浜FMだ。J1開幕戦で川崎Fに敗れて以降、公式戦では一度も敗れておらず、ここまで11勝5分の16戦無敗。リーグ戦でも4連勝と勢いづく。首位の川崎Fとは勝点15差あるものの、消化試合も4試合少なく、2位の名古屋以上にプレッシャーを掛けられる存在かもしれない。当然、彼らもそのつもりだろう。
鹿島としては2位の名古屋に続き、3位の横浜FMも撃破したいところだが、相手が1週間ぶりの試合であるのに対し、中2日という厳しい条件で迎えなければならない。名古屋戦では半数の選手を入れ替えて勝利できたが、すべての選手を入れ替えるわけにはいかなかった。今回も数人の選手は替えが利かず、3連戦になるだろう。ただ、名古屋戦で小泉 慶をトップ下で起用するなど、思い切った策を見せた相馬監督は、「勝つことでプラスに回っていくと思います」と話した。「当然、次のゲームがありますので、そこに向けてもアグレッシブにチャレンジできる状態を作っていきたいと思います」と続けたところを見ると、今回も思い切った抜擢があるかもしれない。
対する横浜FMはメンバーが固まってきた。横浜FCを5-0、FC東京を3-0、神戸を2-0と鹿島と同じ3試合連続無失点だが、奪ったゴール数は2上回っている。唯一の不安があるとすれば、前節・神戸戦で途中交代したマルコス ジュニオールの状態だろう。彼が出場できるか心配されるところではあるが、神戸戦は代わって出場した天野 純がゴールを奪う活躍を見せている。アンジェ ポステコグルー監督も「彼が入ったことで、ボールを握っているときも握っていないときも、良い部分が出た場面が多かったです。良い形で試合に入り、良いゴールも決めてくれました」と、そのパフォーマンスを高く評価していた。そのため、チームとして戦力が落ちるとは考えにくい。
どちらも守備から攻撃、攻撃から守備の切り替えが速く、一瞬で攻守が入れ替わるハイレベルな試合が期待できそうだ。ただ、精度というところでは、横浜FMのほうが一日の長がある。鹿島としては、昨季の2試合でいずれもゴールを奪った上田 綺世に期待したいところ。名古屋戦ではゴールこそ奪えなかったが、20分余りの出場で2回の決定機を作っており、状態は良さそうだ。
[ 文:田中 滋 ]

