横浜FMは前節、県立カシマサッカースタジアムでのリーグ戦9年ぶりの勝利を目指したが、先制したものの、GK高丘 陽平のキャッチングミスから同点に追いつかれ、後半序盤に立て続けに失点。前々節まで10戦3失点の堅守が崩れ、開幕戦以来となる敗北を喫した。
その一方で、19日に開催されたJリーグYBCルヴァンカップDグループ第6節・清水戦では驚異的なリバウンドメンタリティーを見せつけた。開始直後にセットプレーから先制を許すも、一方的に攻め立てる展開から前半のうちに追いつくと、後半も攻め手を緩めず4得点。マルコス ジュニオールを除いて鹿島戦とは異なる先発の面々が勝利への執念を見せ、チームとしてイヤな流れを完全に断ち切った。
そして、今節は鹿島戦の先発を軸に構成されるだろう。今度はその主力たちが清水戦でつかんだ良い流れを引き継ぐ番である。鹿島戦で脳震盪の影響で途中交代した畠中 槙之輔の状態は気になるところだが、18日の練習ではウォーキングする姿が見られ、大事には至ってなさそう。出場の可否こそ不透明ではあるが、清水戦で好パフォーマンスを見せ、畠中と遜色ない実力を持つ岩田 智輝も控えており、大きな心配はない。
清水戦では右ハムストリングの肉離れで約1カ月間、戦列から離脱していた仲川 輝人が復帰即ゴールを奪っており、戦力に厚みが増したのも好材料だ。アンジェ ポステコグルー監督が「鹿島戦の敗戦から何を学ぶかが大事」と語るように、カシマで味わった悔しさをどうパワーに転換できるかが大きな焦点となる。相手どうこうではない。指揮官だけにとどまらず、選手の口々から発せられるトリコロールの“合言葉”である。今節こそ、そのフレーズどおりのパフォーマンスを体現するときだろう。
一方、柏は3連敗の間1点も取れておらず、得点力不足に悩む。前節は5連敗中だったFC東京に大量4失点を喫し、比較的、計算が立っていた守備も大きく崩れて負のスパイラルに陥っている印象だ。
攻撃に関して言えば、昨季得点王・オルンガが抜けた穴をどうしても埋められていない。ないものねだりをしても仕方なく、新戦力のアンジェロッティを含めた攻撃陣の組み合わせの最適解を出すことが今後安定的に戦っていく上でも、得点力を高めていく上でも喫緊の課題であろう。今節もFC東京戦に続き、アンジェロッティ、仲間 隼斗、江坂 任の1トップ2シャドーを継続するのか。それとも異なるチョイスを決断するのか。名将・ネルシーニョ監督の采配に注目したい。
[ 文:大林 洋平 ]

