6月以降、C大阪は改修を終えてリニューアルされたヨドコウ桜スタジアムをホームとして戦う。今後は基本的にホームとして主催されるすべての公式戦を同スタジアムで行う予定のため、ヤンマースタジアム長居をホームに戦う試合は、今節が事実上のラストマッチ。今節も、明治安田J1第12節・G大阪戦に続いてリモートマッチとなり、節目の一戦にサポーターが来場できないことは残念だが、ヤンマースタジアム長居の歴史を勝利で締めくくりたい。
C大阪は前節、アウェイで神戸と対戦した。75分に坂元 達裕のヘディングで先制するも、終了間際の90+6分に失点。勝利をほぼ手中に収めながら、ラストプレーで勝点2を失う悔しい結果となった。前述のG大阪戦でも、74分に先制しながら82分に追いつかれるなど、詰めの甘さを露呈する試合も増えている。直近は3戦未勝利で順位も下げているだけに、今節は正念場の一戦となる。
チームの現状としては、大久保 嘉人ら攻撃陣に負傷者が続出し、攻撃の爆発力に欠けていることは否めない。ただ、失点も直近3試合ではいずれも最小限にとどめており、相手に多くのチャンスは作らせていない。きっ抗した展開の中、どちらに勝利が転んでもおかしくない試合を続けているだけに、細部へのこだわり、選手交代も含めた試合運びを改善することが、勝利をつかむためのポイントになる。複数得点での勝利を目指しつつ、現在の課題となっている試合運びを改善し、1点差でもしぶとく勝ちにつなげる勝負強さを発揮したい。
一方の広島も状態は良いとは言えない。リーグ戦においては第9節・湘南戦で今季初黒星を喫して以降、勝利は1試合にとどまっており、前節もホームで徳島に0-1で敗れている。公式戦17連戦と過酷な日程を戦っている影響で、チーム全体のコンディションを整えることに苦労している印象を受ける。今節もC大阪が中7日で迎えるのに対し、広島はJリーグYBCルヴァンカップDグループ第6節・仙台戦から中3日。日程面ではやや厳しい戦いを強いられる。
もっとも、仙台戦には川辺 駿や佐々木 翔ら主力は帯同させず、C大阪戦に向けての準備も進めてきた。ケガで離脱していたドウグラス ヴィエイラが戦列に戻ってきた点も好材料だろう。ルヴァンカップ敗退が決まった仙台戦後、城福 浩監督は「チームとして危機感を持って次のリーグ戦に向かわないといけない。粘り強さや守備の堅さというところはチームの骨格なので、絶対に取り戻さないといけない」と強い覚悟を述べた。「良い守備から良い攻撃へ」(城福監督)というチームの狙いを体現すべく、ピッチに立つ選手全員のハードワークが求められる。
開幕直後は好スタートを切り、上位をキープしていた両チームだが、現在はC大阪が9位、広島が10位と中位に位置している。今節は両者にとって、今後を占う上でも非常に大きな一戦だ。停滞感を打破する1勝を挙げるのは、果たしてどちらか。
[ 文:小田 尚史 ]