柏は明治安田J1第12節の仙台戦から3連敗を喫してしまったものの、横浜FM戦で勝点をつかみ取り、連敗を『3』でストップ。4試合ぶりとなる得点を奪ったことに加え、攻守両面において内容もポジティブだった。ネルシーニョ監督が横浜FM戦後、「攻守の切り替わったタイミングで相手が空けたスペースをうまく使いながらカウンターに出ていく形もできていた」と振り返ったように、直近数試合とは異なり自分たちの得意なカウンターで相手ゴールを何度も脅かすことに成功。守備面においてもCBの上島 拓巳が「僕たちが守りやすいように守れていた」と語ったように、ボランチやSB、前線の選手たちが連動してプレスを掛けることにより、ピンチを未然に防いでいた。また、これまで多く採用していた5バックから4バックにシステムを変更したことで、「バランスよく横幅を守れた」とも上島は語っている。
内容面で改善が見られたのは良かったが、重要なのはここから先の戦いでしっかりと結果を残すこと。「ボールを持った選手が無理して(シュートを)打ってしまう、自分より良い状態にある味方選手がいるにもかかわらず無理してシュートを狙うシーンがあったと思う」とネルシーニョ監督が横浜FM戦後に語ったように、依然として決定力や状況判断の部分には課題が残っている。中3日と準備期間は短いが、ゴール前での課題をしっかりと確認してホームでの戦いに臨みたい。
一方、アウェイに乗り込む神戸は第12節まで8試合負けなしと良い戦績を残していたが、その後は3試合勝ちなしと失速気味。前節は「後半2分の失点はチームとしてあり得ないと思うし、明らかに気持ちが緩い状況での失点」という三浦 淳寛監督の言葉どおり、90分の内容は決して悪くなかったにもかかわらず、相手にチャンスをモノにされて敗北を喫してしまった。浦和戦で露呈した決定力の課題を修正するのはもちろん、三浦監督が今季浸透させようと取り組んでいる「あきらめない姿勢」を強く持って柏との一戦に臨みたい。
そんな神戸でポジティブなニュースの1つといえば、アンドレス イニエスタの先発復帰だろう。浦和戦で今季初スタメンを飾ると、「久しぶりの90分のプレーで感覚は良かった」とアンドレス イニエスタ本人も好感触。「もちろんまだリズムをつかんでいかないといけないところはある」とも語り、本調子にはまだほど遠いのかもしれないが、ピッチ上での存在感は言うまでもなく圧倒的なもの。柏戦ではどんな魔法をピッチにかけてくれるのか、注目したい。
思うような結果がなかなか出ていない両チーム。果たしてどちらが浮上のきっかけをつかめるだろうか。
[ 文:藤井 匠 ]
