ホームチームの大分は現在、2勝3分10敗の勝点9で19位。前々節は仙台に1-2、前節は横浜FMに0-1で連敗中だ。前節は仙台、清水、G大阪と下位チームが軒並み勝利したほか、横浜FCも福岡と引き分けており、周囲が浮上の兆しを感じさせる中で、厳しい状況が続いている。
アウェイチームの福岡は、8勝5分4敗の勝点29で5位に立つ。前節は最下位の横浜FCと1-1で勝点1を分け合ったものの、第10節からはFC東京、広島、浦和、柏、仙台、湘南に6連勝の快進撃。J2からの昇格組が、新型コロナウイルス禍に苦しむ国内最高リーグで注目の存在となっている。
チーム状態からすれば圧倒的に不利な大分だが、みすみす負けを受け入れるわけにはいかない。負傷者が多発して戦力のやり繰りも厳しい中で、この一戦を乗り切ればチームコンディションを立て直せる中断期間に入ることもあり、全員で力を振り絞って戦いたいところだ。
苦戦続きとはいえ、チームとして攻守に狙いを持った戦い方はできており、勝点を得るための最重要課題は両ゴール前のクオリティーとパワー。ここまで10得点とリーグワースト2位の得点力不足は深刻で、前々節の顔面強打により前節はフェイスガード姿で強行出場した長沢 駿を中心とする攻撃陣にはもちろん、全員の意識を高め、セットプレーも含めてどん欲にゴールを狙っていきたい。守備についても、今季無失点試合は1-0で勝利した第12節の清水戦1試合のみ。大崩れする印象はないものの、もったいない失点が続いており、それで勝点を取りこぼしてもいる。
一方の福岡は今季J1昇格に伴い、積極的な補強を行った。8名の外国籍選手のほか、実績豊富な日本人プレーヤーも多く顔を並べる。オーソドックスな[4-4-2]システムの下、シンプルに整理されたディシプリンで組織をオーガナイズし、多彩な戦力を使い分ける戦い方が、新型コロナウイルス禍による過密日程やイレギュラーなレギュレーションで有効に働いて現在の躍進につながっているように見える。
ブルーノ メンデスやフアンマ デルガドら、迫力満点の福岡の前線へと集められるボールに対し、大分がどれだけ押し下げられずに戦うことができるか。前節の横浜FM戦ではボールを奪っても相手の素早いプレスの前に満足にビルドアップできず、大きく前方に蹴り出してはセカンドボールを回収されて攻め返される時間帯も長かった。今節はセカンドボール対応でも先手をとり、しっかりと攻撃の時間を作って戦いたい。
現在、福岡県で緊急事態宣言発令中のため、残念ながらビジターシートが設置されないことは非常にさみしい。それでも、来場できないアウェイチームのサポーターたちの魂を感じながら、熱いダービーゲームとなることを期待する。
[ 文:ひぐらし ひなつ ]
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