札幌は8勝4分7敗の勝点28で11位。2018年から指揮を執るペトロヴィッチ監督の下で長期的にチーム作りを進めている。大胆なポジションチェンジや長短のパスを駆使し、独特なボール保持でゲームを支配。縦横にボールを動かし、勝負どころでドリブルやクロスが入る様は必見だ。
札幌は前節、ホームに徳島を迎えた。均衡した展開の中で終盤にオウンゴールで先制し、逃げ切って勝利。2試合ぶりに白星を手にした。この決勝点を呼び込んだ菅 大輝は注目選手の1人で、左サイドから強気の突破を仕掛け、鋭いキックでクロスやシュートを狙う。また、高い技術で攻撃を引っ張る金子 拓郎、ルーカス フェルナンデスの右からの突破など、多様な武器が組み合わさって相手ゴールに襲いかかる。後方からの福森 晃斗のフィードも見ものだ。天皇杯は7日に行われた3回戦で敗退したが、切り替えて中2日でのリーグ戦に臨む。
仙台は3勝7分10敗の勝点16で17位。8季ぶりに指揮を執る手倉森 誠監督の下で昨季の低迷から立て直しを図ってきたが、前半戦は苦戦。徐々に守備を整え、巻き返しつつある。後半戦で勝点を積み重ね、降格圏からの脱出、そしてさらに上の順位を目指す。
仙台は前節、浦和とホームで対戦。相手に猛攻を許す時間帯もあったが、ヤクブ スウォビィクがスーパーセーブを連発。平岡 康裕と吉野 恭平のCBコンビを中心とした守備で踏ん張り、無失点で勝点1をもぎ取った。守勢の時間帯でカウンターから決定機を作る場面もあり、ボランチの松下 佳貴やストライカーの赤﨑 秀平がゴールに迫るような幅広い攻撃も見せた。攻撃面でもさらに組織を高めたところを見せ、得点という結果に結びつけたい。
両チームは4月24日のJ1第11節で対戦。仙台が先制したが、札幌が後半の2ゴールで逆転勝ちを収めた。このときにJ1リーグ戦初ゴールを決めた2人のルーキーが、今回も面白い存在になりそうだ。
札幌で同点ゴールを決めた小柏 剛は攻撃陣の一角として存在感を増している。鋭く前進するドリブルは彼の大きな武器だ。チームトップスコアラーのアンデルソン ロペスが去ったこともあり、前節では最前線に入ってプレーした。
一方、先制のスコアラーとなった仙台の加藤 千尋は、その後の第15節・大分戦では決勝点を決めるなど攻撃の重要なピースとなっている。シュートの意識と鋭さが彼の武器で、左右両足ともパワーの乗ったシュートを打てる。ここ2試合ではポストに当たるなど惜しいシーンが続いており、札幌戦では「初ゴールを決めた相手だからとかそういうことは関係なく、まずはゴールを狙っていきたい」と勝負を決める存在になろうと誓った。
成長著しいルーキーを中心とした攻撃の勢いに、注目したい一戦だ。
[ 文:板垣 晴朗 ]


