まずは直近を整理する。中断期間に入る時点で徳島はJ1残留圏ギリギリの16位だった。しかし、消化試合の少なかったG大阪が中断期間に試合を実施。勝利を積み重ねて一気に中位まで浮上。これによって徳島は17位に下がり、リーグ戦再開はJ2降格圏からのスタートとなった。
徳島は約1カ月の中断期間に、まずは約1週間のオフを挟んだ。その後、3週間かけて今節のG大阪戦に臨む。その間の特筆すべき要素としては、ダニエル ポヤトス監督が家族の事情により一時帰国したことだ。すでに再来日は済ませてチームに合流しているが、帰国後は新型コロナウイルス感染症防止のために定められている追加的防疫措置として、クラブが管理する 14 日間の待機期間が必要だった。そのため、合流はG大阪戦の約1週間前となり、中断期間は主に甲本 偉嗣ヘッドコーチやマルセルコーチを中心に調整が進められた。また、同期間に河田 篤秀が大宮に移籍し、クリスティアン バトッキオが家族の理由などにより双方合意の下で契約解除となった。主力級の2選手がチームを去ったが、その調整や代わって出場機会をつかむ選手も注目だ。
一方のG大阪は連戦が続いている。大半のクラブは中断期間に入ったが、延期となったリーグ戦を戦うG大阪にとっては休暇のないハードスケジュール。しかし、そのハードスケジュールがチーム力を高めているのか、白星を増やし始めている。AFCチャンピオンズリーグ後のリーグ戦は7試合を戦って4勝3敗と相応の成績。特にパトリックやレアンドロ ペレイラの得点が増えており、G大阪にとってはうれしいトピックスだ。しかしながら、課題となるのは前述通りのハードスケジュール。中2~3日おきで戦っており、今節は8連戦目となる。すでに疲労のピークは通り越していそうなくらいにハードな状況だ。ただ、直近の明治安田J1第6節・横浜FM戦で藤春 廣輝や井手口 陽介が戦列復帰し、新加入の柳澤 亘が初先発を果たすなど総合力が増してきた。スケジュールの違いによるディスアドバンテージはあるにせよ、それを補って上回るだけのポテンシャルも十分に備えている。
ホームの徳島が注意すべきポイントは、6月の中断期間明けも似たようなシチュエーションだったこと。第19節・FC東京戦ではJリーグYBCルヴァンカップを戦い続けていたFC東京に対して、徳島は約3週間の中断期間を挟んだ。それにより、試合勘で差があったのか、徳島はイージーミスが目立った。今節は約1カ月ぶりの公式戦である難しさを乗り越え、良いパフォーマンスを発揮してもらいたい。
残留のために勝利が求められる徳島。中位から上位を目指せる流れに乗り始めたG大阪。勝点3を求める熱い戦いが間もなくキックオフされる。
[ 文:柏原 敏 ]


