札幌は前節、ホームで名古屋と対戦。立ち上がりから積極的に攻め込んではいたものの、堅守速攻スタイルの名古屋の術中に見事にハマった格好となってしまい、わずかなスキを突かれて前半で2失点。後半も果敢に攻めてなんとかスコアを動かそうとするも、リードをしたことでより堅実な戦いを徹底した名古屋の守備網を突き破ることができず。悔しい敗戦となってしまった。
前々節・大分戦に引き分け、名古屋に敗れるという推移になってしまったここ2試合。しかしながら、チームのパフォーマンス自体は決して悪いものではなく、攻撃的な姿勢を打ち出していながらも、同時に強度のある守備も演じている。さらに、誰がどのポジションに立ってもグループパフォーマンスのレベルが落ちないほど、メンバー構成の選択肢が増えている。上位浮上をもくろんでいるため、もちろん勝点の積み上げは大事であるが、内容面については間違いなく積み上がっている。
一方で、北海道に乗り込む川崎Fの前節は、敵地で福岡に0-1で敗れるサプライズ。サプライズと言っては福岡に失礼にあたるかもしれないが、昨季から続いていた連続無敗試合数が『30』で止まる敗戦だったのだから、驚きを生んで然るべきものだ。内容としては普段どおり川崎Fが攻め込みながらも、それに対して福岡が高いエリアではアグレッシブに、自陣では我慢強くチームとしての守備を遂行し、虎の子の1点を守ったもの。川崎Fに当然課題は出ているのだろうが、まずは福岡を称えるべき一戦だったと言えよう。
ただし、川崎Fに土がついてみてあらためて感じるのは、30試合も無敗だったという驚異である。世界中を見回しても、国内リーグでそれだけの戦績を残しているチームはそうないだろう。しかもJ1は戦力がきっ抗しているリーグ。敗れてなお、川崎Fの強さがクローズアップされる。そんなタイミングにあると感じている。
さて、そんなチーム同士の対戦だが、両者ともに連敗は絶対的に避けたいところ。札幌は負け慣れていない川崎Fにつけ入りたいし、川崎Fもリバウンドメンタリティーを発揮したいはず。1つ敗れたことで、より勝利へのどん欲さが増してチームが引き締まる可能性もあるだけに、その戦いぶりは注目に値する。
札幌は水曜日もホームで戦ったのに対し、川崎Fは福岡でのアウェイゲームだったため、中2日の日程で今度は北海道への遠征とタフなスケジュールになる。そうした部分がどのように試合に影響するのかといったところも、非常に興味深い一戦だ。
試合は14時キックオフ予定となっている。
[ 文:斉藤 宏則 ]

