横浜FMは前節、鳥栖との上位対決を4-0で制した。前半、鳥栖のハイプレスにビルドアップを遮断されたが、慌てずに対応。前半終盤のワンチャンスを前田 大然が仕留め、後半立ち上がりにその前田が相手を退場に追い込むPKを奪うと、あっという間に勝負のすう勢を決定づけた。仲川 輝人にも今季リーグ戦初得点が生まれ、終わってみれば盤石の試合運びだった。
ただ、今節の相手は横浜FMが苦手とする鹿島。5月のアウェイ戦は先制したものの、ミスから同点を許し、後半はさらにミスが重なって3-5の敗戦を喫した。リーグ戦では4連敗中と厄介極まりない相手ではあるが、この障壁を乗り越えてこそ2年ぶりの戴冠が見えてくるとも言える。
選手たちは日に日に盛り上がる喧騒をよそに、泰然自若の姿勢を貫く。鹿島戦への意気込みを問われた主将・喜田 拓也はこう切り返した。
「負けなしとか、記録とかいうよりは目の前の試合にすべてを懸けて臨んでいる。その積み重ねがいまの順位。まだ上がいるので、満足できないし、仮に自分たちが一番上にいても満足することはない。ただ、(中2日の)連戦なので監督のチームマネジメントを信頼してやっていくだけ」 喜田の言う「マネジメント」にフォーカスすれば、前回対戦で後手に回ったダブルボランチと両SBのチョイスは重要な要素となる。ただ、ボランチの人選は2戦連続欠場中のチアゴ マルチンスの動向次第。岩田 智輝を1つ前のポジションで使えれば、出力は上がるはずだ。SBは鹿島と相性の良くない松原 健とティーラトンではなく、小池 龍太と和田 拓也がベストチョイスか。マネジメントに重きを置くケヴィン マスカット監督の決断に注目したい。
対する鹿島も前節・清水戦を4-0で完勝し、8月は3勝1敗と盛り返してきている。「大勝というか、少しスコアが離れたゲームのあとは得てして難しいゲームになることが多い。次のゲームもわれわれらしく前に出ることを90分貫けるように準備する」。こう語った相馬 直樹監督はまったく油断していない。
清水戦は前回対戦で中盤を支配したレオ シルバ、ハットトリックの土居 聖真、復調傾向のエヴェラウドがベンチスタートで、今節への準備も万端。“効果的なミドルパス×ハイインテンシティー”で、会心だった前回対戦の再現を狙う。
[ 文:大林 洋平 ]

