プラス材料としては、ここ2試合欠場していた町田 浩樹が復帰できそうなこと。犬飼 智也が全治6週間のケガを負っており、公式戦3試合連続で複数失点を喫している状況を終わらせるためにも、町田の奮起が望まれる。ただ、守備面だけでなく攻撃面でも無得点が続いており、攻撃陣全体でのテコ入りが必要だ。試合で起こせる変化が乏しいサイドの構成には、見直しが加えられそうだ。
鹿島以上に深刻な状況に陥っているのがG大阪だろう。リーグ戦では3連敗中。その間には“大阪ダービー”となったルヴァンカップ準々決勝も挟まれており、第1戦こそ1-0で先勝したものの、第2戦は0-4の完敗を喫した。前節は仙台を相手に二度追いついたものの、79分に西村 拓真にカウンターから決勝点を許し、打ち合いを制すことができなかった。
松波 正信監督は「セットプレーと最後のカウンターのところ、相手が狙っているところでやられてしまったという感じがします」としつつ、「今季は降格(が4チーム)というところがありますので、いつも以上に一戦一戦の重みを受け止めながら戦っていかなければいけないと思います」と続けた。現状ではJ2降格圏と少し差があるものの、3連敗で勝点を積み上げられていないため危機感は強かった。
試合の争点はパトリックと鹿島守備陣のどちらが高さでアドバンテージを得られるかになるだろう。189cmのパトリックが前線で起点を作れば、G大阪は狙いどおりの攻撃を仕掛けることができるだろう。一方、190cmの町田がそれをはね返せば、鹿島はラインを下げることなく相手に圧力を掛け続けられるはずだ。彼ら2人だけの戦いではないが、どちらかが優位に立てれば大きく戦況を左右できる。
それを分かってか、町田は「全部はじき返すくらいの気持ちで戦いたいなと思います」と意気込んでいた。
前回対戦は荒木 遼太郎のスルーパスをアルトゥール カイキが蹴り込み、1-0で鹿島が勝利している。ただ、試合展開は鹿島がボールを握るも崩し切れず、硬直する時間も長かった。
それから2カ月近くが経過し、互いに少し姿を変えている部分もあるだろう。自分たちの特長を出して勝利を手にするのはどちらのチームだろうか。
[ 文:田中 滋 ]

