清水は前節、残留争いのライバルである仙台との大事な一戦を迎えた。19分、CKの流れからチアゴ サンタナが詰めて先制に成功。さらに52分、相手GKに藤本 憲明がプレスを掛け、スライディングタックルでボールを蹴り出すと、ボールはそのままゴールラインを越えて追加点を奪う。CKから1点を返されたものの、リードを保って終了。9試合ぶりの勝利を挙げ、仙台との勝点差を『7』に広げた。
清水は連勝を懸けて戦うことになるが、課題もある。ここ3試合はチアゴ サンタナと藤本しかゴールを奪っていない。今節は藤本が契約の関係で出場できないことに加えて、チアゴ サンタナは前節で頭部を固定された状態でピッチを去っており、今節の出場は不透明だ。仮に出場できないとなれば、2トップがまるごと変わることになる。そうなったとき、誰が点を取るのか。それは大事なポイントになるだろう。残留争いからさらに遠ざかるため、チーム力が問われる。
一方の神戸は前節、札幌と対戦した。「相手を前に引き込んだ状態では、その背後の人数が同数になることは分析していた」と三浦 淳寛監督が話していたように、神戸の狙いが的中。22分にGKからロングボールが入ると、右サイドから武藤 嘉紀が抜け出して中央に折り返す。これを中坂 勇哉が押し込み、先制に成功した。36分には大迫 勇也がハーフウェーライン付近から独走状態でGKと1対1のチャンスを迎えるが、これはGKに阻まれて追加点ならず。60分には初瀬 亮のミドルシュート、CKからトーマス フェルマーレンがヘディングシュートを放つも、追加点は生まれなかった。逆にドウグラス オリヴェイラにシュートを打たれるが、飯倉 大樹の完璧なセーブで守り、3試合ぶりの勝利を飾った。
神戸はシュート4本に終わったが、そのすべてが得点になってもおかしくないような質だった。そして、「90分を通して、チーム全体の『今日は失点をしないんだ』と粘り強く我慢強く戦うというところでは、全員がアラートさを持って戦えていました。やはり、無失点で試合を終えるというのは、成績を出す上では非常に重要なところ」と三浦監督が言うように、14本ものシュートを打たれながら無失点でしのいだことは大きいだろう。試合終了時点で4位に浮上し、ACL圏内が見えてきた。名古屋と鹿島が水曜日に試合を行うため、今節の前に立ち位置が変わる可能性もあるが、勝ってACLに近づきたい。
[ 文:田中 芳樹 ]

