来季のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権をめぐる終盤戦最大の直接対決だ。両者の勝点差は『3』で、得失点差では神戸が大きくリードしている。名古屋としては是が非でも勝利を収め、勝点で並んでおきたい。
しかし、名古屋には大きな不安要素がある。17日にACL準々決勝を韓国で戦い、浦項に0-3で敗れた。19日に帰国したが、そこから2週間は愛知県内のホテルで隔離生活を強いられている。タイで行われたACLグループステージから帰国した際にも同様に2週間の隔離があったが、基本的にホテルで缶詰め状態となり、外出できるのは練習場と試合会場のみ。体力面のみならず、メンタル面への負担が非常に大きく、試合結果にもそれが反映されてしまった。
今回はタイのような長期間ではないものの、メンタルに負荷がかかっているのは確か。その悪条件の中で神戸戦に臨まなければならない。マッシモ フィッカデンティ監督は浦項戦後、ロッカールームで「われわれには強さを証明するチャンスがまだ残っている。頭を100%切り替えて、(次の試合に)必ず勝ってわれわれの強さを証明しよう」とゲキを飛ばした。
名古屋はACL、リーグ戦、天皇杯、JリーグYBCルヴァンカップと、2週間で4つの大会を並行して戦う過密日程となっている。それは自分たちが勝ち取った故のスケジュールであり、誇らしいこと。悔しい敗戦があっても、次々に試合はやってくる。しかも、すべてが意味のある重要な試合。きっちりと切り替え、100%のファイティングポーズを取らなければならない。
「その中でも神戸戦が一番大事なのかなと思っている」とコメントするのは、副キャプテンを務める中谷 進之介。「ACLで負けてしまって、勢いを取り戻すためには神戸をしっかり叩かないといけないし、そこで勝って『やっぱり名古屋は強いよね』って思われたい」と、中谷はこの試合がチームの踏ん張りどころだと考えている。
対する神戸は3位死守がACL出場への絶対条件。勝点3が理想ではあるが、得失点で名古屋を『10』も上回っており、最悪引き分けでも結果としては悪くない。
神戸は前節、スコアレスで迎えた86分にドウグラスが決勝点を奪い、大きな勝点3を奪った。大迫 勇也や山口 蛍、トーマス フェルマーレンが不在という中でも勝負強さを発揮したが、有能なタレントを豊富に抱える三浦 淳寛監督が、どんなユニットで名古屋戦に臨むのかが注目ポイントだ。
選ばれたメンバーは、言うに及ばず誰もが強力な攻撃力を持っている。6年ぶりにJリーグに復帰した武藤 嘉紀は、前節こそゴールがなかったものの、それまでは3試合連続でゴールを決めていた。チームとしては、前々節・浦和戦でアンドレス イニエスタの2発などで5ゴールを挙げている。
J1屈指の守備力を誇る名古屋とすれば、神戸の強力な攻撃陣をいかに抑えるか。一瞬たりとも気の抜けない熱い戦いになりそうだ。
[ 文:斎藤 孝一 ]
