神戸は3位の座をキープしている。明治安田J1第31節で浦和を5-1で撃破し、前々節・福岡戦は粘り強い戦いの末に1-0でモノにした。そして前節、アウェイに乗り込んで戦ったのは4位・名古屋。ACL出場権獲得を懸けた直接対決として大きな注目を集めたゲームは、前半の早い時間帯に2点を奪われる難しい展開を強いられた。
名古屋が持ち味とする堅い守備と鋭い速攻で2つのゴールを奪われ、神戸にとっては明らかに悪い流れ。ただ、前線からの激しい守備、ボールを大事にするポゼッションワークというチームスタイルを前面に押し出し、後半から反撃を一気に加速させると、59分に武藤 嘉紀のゴールで1点を返す。なおもアグレッシブに仕掛けていくと、終盤に武藤が奪ったPKをアンドレス イニエスタが確実に決めて追いついた。三浦 淳寛監督は「目標を達成する上で大事な勝点1になってくる」と評価。4位に勝点差を縮めさせることを許さず、貴重な勝点1をもぎ取ることに成功している。
リーグ戦は残り5試合となる中で、今節・仙台戦の3日後にホームで徳島と戦い、その翌節はアウェイ・横浜FC戦というスケジュールが待っている神戸。残留争いの渦中にあるチームとの対戦は、それぞれの意地や背負った覚悟をぶつけ合う難しいゲームになるだろう。まずは仙台にすべてのエネルギーをぶつけ、掲げる目標に向けて強く踏み出していきたい終盤戦となる。
一方、アウェイに乗り込む仙台は、前節・広島戦で強いメンタリティーを発揮した。第28節・G大阪戦で勝点3を挙げて以降、勝利から見放される中で前々節は大分との残留争い直接対決に臨んだが、0-2と痛恨の敗戦。最下位に転落してしまった。しかし、連勝中の広島という難敵を迎え撃った前節は、敗者の姿を見せなかった。立ち上がりから気迫のこもったプレーを見せると、10分に関口 訓充が先制ゴールを挙げる。広島の反撃に対して耐久力を失わずに戦い続け、後半アディショナルタイムには氣田 亮真がJ1初得点を決めて突き放した。「あとがない状況の中からこういう勝ち方が成り立ってくると、最下位という一番底にいながら、本当に底力を発揮できた」と話したのは手倉森 誠監督。順位を1つ上げて19位とし、残り5戦へ向けてはずみをつけている。
両者は今季、第7節で激突。神戸が15分に古橋 亨梧(現セルティック)、21分に菊池 流帆と立て続けにゴールを奪い、仙台の反撃を無失点に抑えて勝利しているが、今節はどうか。目標達成への勝利を求め、意地やプライドを激しく交錯させるゲームになることは確実だ。
[ 文:小野 慶太 ]
