札幌の前節は敵地で鳥栖と対戦して0-1の敗戦。立ち上がりから相手のタイトなディフェンスに手を焼き、自陣でのパスミスから持ち運ばれて、38分に失点を喫する。後半はシンプルにボールを運ぶ攻撃で押し込みながらも、ゴールネットを揺らすことができず。相手よりも多くのシュートを放ちながら、運動量やプレー強度で上回られ、敗戦を喫してしまった。
札幌は5戦未勝利となり、リーグ戦のホームゲームでは8月14日を最後に勝利から遠ざかっている状況だ。決定力不足もあり、チャンスがありながら得点をなかなか奪えていないため、今季最後のホームゲームとなる今節は良い形で勝利をして締めくくりたいところである。
一方、冬に突入しつつある北海道へ乗り込む柏は前節、ホームで福岡と対戦してスコアレスドロー。立ち上がりから相手のパワーのある外国籍2トップに圧力を掛けられながらも、高橋 祐治を中心とした粘り強い守備で応戦。サイド攻撃に対しても大南 拓磨が守備力の高さを見せて封じ、押し込まれ気味の展開ながらも最後のところではやらせない。そして、攻撃ではクリスティアーノ、武藤 雄樹という活動量のあるアタッカーが相手の守備を翻ろうした。ホームゲームとあって勝点と得点が欲しいところではあったが、気迫のある戦いを披露した。
今季の柏は良い形で試合に入れなかったり、途中でリズムが乱れるとそのまま押し込まれて複数失点となる試合が目についたが、終盤にきて堅守をベースとした戦いで試合運びに安定感が生まれてきた印象だ。中でも高橋 祐治の存在は大きく、この選手の体を張った守備に呼応するように、周囲の選手も力強く守備をし、良い形での攻撃へとつなげている。前方の選手も思い切って前に飛び出せるようになってきた。残り試合でより充実した戦いをして来季につなげそうな気配もある。
そんなチーム同士の対戦だが、ここ最近の札幌はスペースを埋めて守る相手に対してはパス交換からうまく仕掛けることができているが、ボールに対してタイトに守られると展開できず、そこからボールロストをしがち。柏がどういった守備戦略でこの試合に挑むかによって、内容は大きく変わってくることだろう。ホーム最終戦で久しぶりの勝利が欲しい札幌としては、柏がどのようなプランで仕掛けてこようとも、持ち前の攻撃的なスタイルでそれを押しつぶしたい。
ラスト2戦。どちらもJ1残留などを争っている立場ではないが、そういう状況だからこそ、常日頃から持っている勝利への意欲とプレーの質が問われる。
[ 文:斉藤 宏則 ]

