失意の中で残り2試合を戦うことになる仙台は手倉森 誠監督が降格の責任を取る形で退任。残りの試合は原崎 政人ヘッドコーチが指揮を執ることになった。この指揮官の交代を混乱ではなく、気持ちを切り替えるための契機として前向きな姿勢で臨みたいところだ。
原崎監督が「未来につながる姿勢を見せられるように尽力する」と言い、関口 訓充も前節・湘南戦後に「ここからJ2の戦いが始まっていると思うので、J1でやれる残り2試合はしっかりチームとして来年につなげたい」と話しているように、来季に向けた戦いの1つとして新たな気持ちで今節に臨むつもりだ。
今節は前々節・名古屋戦で同点ゴールを決めた西村 拓真が累積警告により出場停止。加藤 千尋が右サイドハーフに入り、西村が務めていた左サイドハーフには関口が入る可能性が高いか。加藤 千尋は2-4で敗れた明治安田J1第34節・神戸戦で得点を決めている。
福岡は7位・鳥栖との勝点差が『7』あるため、現在の8位をキープすることが残り2試合での目標となる。「アビスパは『8(ハチ)=蜂』という数字に縁があるのか、残り2勝すれば8位をキープできるので、簡単ではないがチャレンジしたい」と長谷部 茂利監督は話す。ここ4試合は1勝3分で負けなしという状況もあり、すでに複数の目標を達成している余裕もあり、2連勝でシーズンを締める可能性は十分にある。
長谷部監督の「チャンスがあれば、いろいろな選手が得点を取る、アシストするなどいろいろな表現ができればいいなという考えもありますし、最後まで気を緩めることなく戦いたい」との言葉からすれば、今節の先発はこれまで出場機会に恵まれなかった選手で組む可能性もありそうだ。ただ、第26節・川崎F戦でそれまで出場機会が少なかった選手たちが先発し、リーグ王者に今季初黒星をつけた例があるように、堅く守って素早く効果的な攻撃を繰り出す福岡のスタイル実践には何の不安もない。むしろ、そういう選手たちが出場して3試合ぶりの勝利を挙げることができれば、ホーム最終戦ということでベスト電器スタジアムにたくさん集うであろうファン・サポーターに対して、今季の成功が所属する選手全員の力で成し遂げたことをあらためて示す良い機会になるだろう。
前回対戦は第14節で、渡 大生の終了間際のゴールで福岡が勝利を収めている。今節は福岡がホームラストを勝利で飾るのか、それとも仙台が意地を見せるのか。
[ 文:島田 徹 ]


