横浜FMは第2節・柏戦で退場者やケガ人が続出したことを受け、神戸戦は初先発6人を並べたスクランブル態勢で臨む。ただ不安をよそに、誰が出ても“アタッキングフットボール”は不変だった。序盤こそ神戸のプレスに苦しんだが、プロデビューを飾った山根 陸らが徐々にその圧力とスピードに対応すると、CKを得た38分に同じく初先発の小池 裕太、西村 拓真のラインから先制。後半もケヴィン マスカット監督が的確な交代策を講じ、終了間際に西村がこの日2点目を奪い、初のクリーンシートで快勝した。
今節、確実に戦列に戻ってこられそうなのは出場停止明けの岩田 智輝のみ。同じく神戸戦で出場停止だった畠中 槙之輔は柏戦で腿裏を痛め、4日の練習でも別メニューだった。開幕から3試合連続フル出場した喜田 拓也も全体練習には合流しておらず、引き続き総力戦が求められる。
ただ、神戸戦前とでは状況が一変。出番に恵まれていなかった選手が奮起して得た手ごたえは大きい。ケヴィン マスカット監督は言う。
「ケガ人の多さが目立っているが、まずは誰が出られるのか。ただ誰かに頼ってはおらず、誰が出てもいい状態にするのが自分たちの仕事でもある。良かった部分を伸ばせるように起用を見極めたい」 その上で、今節は復帰見込みの岩田のポジションが焦点になる。彼がCBに入るのか、ボランチに入るのかで構成も変わってくるだろう。直近2戦でベンチ外だった渡辺 皓太は4日の練習に部分合流しており、メンバー入りの可能性がある一方、神戸戦でダブルボランチを組んだ山根と藤田 譲瑠チマが連続先発するのかも注目ポイントとなる。
さらに神戸戦で無失点だった守備の継続もテーマの1つ。ビッグセーブを連発したGK高丘 陽平は「4試合7失点は悔いが残る。チームが苦しいときこそ自分の力を発揮したい。無失点で抑えることで、勝点3を積み上げる可能性を高めたい」と連続クリーンシートを掲げる。
対する清水は前節、3シーズンぶりとなった磐田との“静岡ダービー”を2-1で制し、今季初勝利を手にした。U-21日本代表候補の鈴木 唯人のゴールで先制すると、一度は追いつかれたものの、後半、運動量と強度を高めたことで、途中出場の中山 克広のゴールが生まれ、敵地で勝利を収めた。
「カウンターができたのは自分が監督になってからの特長」と平岡 宏章監督。今節も昨季リーグ1位のポゼッション率を誇る横浜FMが相手なだけに、規律を保った守備からのカウンターの精度が生命線となりそう。ここ2シーズン勝利のない相手から白星を奪えれば、今後にはずみがつくはずだ。
[ 文:大林 洋平 ]

