横浜FMは前節・大分戦で3試合ぶりの白星。前半から圧倒的なポゼッションで攻め続けるも、大分のブロックを崩せず。後半も前半の流れを踏襲するが、エウベルが決定機をモノにできないなど、スコアレスのまま終盤に突入する。ただそこでトリコロールが層の厚さを発揮する。「ベンチに残っていた質の高い選手たちが勢いと変化を加えて、良い形でプレーしてくれた」とはアンジェ ポステコグルー監督。82分、途中出場の天野 純のクロスを同じく途中からピッチに立った前田 大然が頭で合わせ、ネットを揺らす。これが決勝点となり、今季9勝目を手にした。
横浜FMの現状は、明治安田J1第14節・鹿島戦で川崎Fとの開幕戦以来となる黒星を喫するも、前々節・柏戦は終盤に松原 健のゴラッソで追いついた。勝点1を拾った形で流れを作り、勝点の積み上げを最優先にした大分をこじ開けたことは大いに評価できる。
そして今節は今季三度目の連勝を狙う一戦となる。焦点の1つは中盤のチョイス。大分戦は柏戦から先発5人を入れ替え、主力ボランチの喜田 拓也と扇原 貴宏を温存した。その一方、大分戦では岩田 智輝と渡辺 皓太がコネクター役とセカンドボール回収のタスクを90分通して完璧にこなし、大いにアピールに成功した。特に岩田は走行距離13.68㎞を記録。この数字は今季リーグ1位で、圧倒的な存在感を古巣戦で示した。
トップ下もマルコス ジュニオールがリーグ戦には出続けているものの、ルヴァンカップの清水戦でも活躍した天野も好調を維持。「一人ひとりがいつ出場してもいい状態を保っている状態」(アンジェ ポステコグルー監督)で、どのような組み合わせを指揮官が選択するか、非常に楽しみだ。
一方の清水は前節、FC東京に3-0と快勝し、連敗を『2』でストップした。ただ11日前の横浜FM戦では立ち上がり早々に先制するも、逆にそのゴールで横浜FMのスイッチを入れてしまう形となり5失点。今節はその試合とメンバーは替わるだろうが、イヤな記憶は拭い切れていないだろう。
その横浜FM戦は[4-4-2]で3ラインのブロックを敷いたが、ボールの奪いどころを共有できなかった印象が強い。さらに横浜FMのハイテンポなプレーと強烈なプレスになす術なく、後半は息切れして失点を重ねた。それらの反省を今節にどう生かすか。ロティーナ監督の一手が勝敗のカギを握るのは間違いない。
[ 文:大林 洋平 ]

