ホームの札幌は前節、敵地で福岡と対戦してスコアレスドロー。立ち上がりから札幌に陣形を合わせ、タイトな守備を仕掛けてきた福岡に押され、なかなかペースを握れず苦戦を強いられたが、GK菅野 孝憲の見事なPKストップをはじめとする粘り強い守備でピンチを何度も防いだ。アウェイゲームであることや試合展開を踏まえると、貴重な勝点1を獲得したと評していいだろう。
この結果、札幌は開幕から3試合を終えて3引き分け。開幕からの2戦は先制点を奪いながらも追いつかれてしまう、内容的には悔しい引き分けが続いたが、前節は難しい展開をタフに戦っての引き分け。その推移は異なるが、いずれにせよ勝点を積み上げている部分は、札幌市内の積雪の影響で例年同様にキャンプが長期化していることを踏まえても、前向きに捉えていいだろう。
一方、まだまだたくさんの雪が残る3月の北海道に乗り込む横浜FMの前節は、ホームで清水と対戦して2-0で快勝。立ち上がりから得意のパスワークで清水を押し込み、ボールを失っても手厚いプレッシングで奪回するなど内容面で圧倒。32分に小池 龍太のファインゴールでスコアを動かすと、前半終了間際には吉尾 海夏が加点し、この時点でほぼほぼ勝負は決したと思わせてしまうほどに充実したパフォーマンスで勝点3を積み重ねてみせた。
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)に出場する横浜FMは、第9節と第10節を前倒しですでに戦っており、開幕からリーグ連戦となっていた。その中で第2節の柏戦こそ落としてしまったものの、同じくACL出場組の川崎F、神戸には快勝しており、勢いがある。そしてその連戦ではメンバーを大きく入れ替えながら戦っており、清水戦では直近の試合から先発を6人替えての完勝とあって、選手層の充実を強く感じさせている。新加入のアンデルソン ロペスや西村 拓真もすでに得点を記録しており、補強の成功も示している。
さて、そんなチーム同士の対戦だが、この両チームの激突は常に白熱して見ごたえたっぷりである。パスワークを武器にハイテンポで敵陣に迫る横浜FMに対し、札幌が持ち前のマンツーマンディフェンスで真っ向からぶつかり合うというのがここ1~2年の、良い意味でのお決まりの展開。札幌が横浜FMのパスワークをねじ伏せることもあれば、横浜FMが終盤にそれを上回るという試合もあった。
いずれにせよ、このカードは常に激しい攻防が繰り広げられる。今回の試合もきっと、そうなることだろう。まだまだ気温の低い札幌市内だが、手に汗握るアグレッシブな試合展開に酔いしれたい。
[ 文:斉藤 宏則 ]

