湘南、横浜FMを下して唯一の開幕連勝を達成した柏。意気揚々と県立カシマサッカースタジアムに乗り込んだが、「ゲームを通して守備から攻撃への好循環を作ることができなかった。奪ってから簡単にボールを失う回数が多く、守備から有効なカウンターという形を作れなかった」とネルシーニョ監督が話したように、前線からのプレスがハマらず、得意とするショートカウンターを思うように発動できない。最終的に0-1と完封負けを喫してしまい、古賀 太陽は「自分たちの時間をうまく作れず、バタバタした90分になってしまった」と反省を口にした。
ただ、この敗戦を通して“昨季との違い”を感じたとも古賀は話す。「失点したあとでも(中村)慶太くんや(小屋松)知哉くんが中心となって意見を発信していて、プレーは別として気持ちの部分でバタバタせずにやれていた」。勝利こそ挙げられなかったが、後半から投入された新加入の中村と小屋松が積極的に声をかけて盛り立て、チームは最後まであきらめない気概を見せつけた。彼らの加入によって、チーム全体にメンタル面での成長が見られたことはポジティブな要素だ。
そんな収穫と課題を手にしたが、柏は昨季の福岡戦2試合で得点を奪えていない。相手の堅い守備をいかに攻略できるかがポイントだ。マテウス サヴィオは「自分たちがいかにボールを握れるかが大事になると思う。極力パスミスを少なくして、自分たちでうまくつないでいければチャンスが生まれるはず」とコメント。落ち着いて中盤でボールを動かし、チャンスにつなげる形を生み出したい。
一方の福岡は前節、ホームで札幌と対戦。29分にPKを獲得するも、ルキアンがこのビッグチャンスをモノにできず。40分にはこぼれ球をルキアンが右足で合わせてゴールネットを揺らしたが、VARのオンフィールドレビューの結果、シュートが味方の手に当たっていたとしてゴールは認められず。決定機がありながらも得点を奪えず、悔しいスコアレスドローに終わった。
長谷部 茂利監督は札幌戦後、「選手たちは試合で本当に良いものを実行していた」と評価した一方で、「最後のプレーがやはり大事になってくる」とコメント。チームとして攻撃の形は作れているものの、なかなか得点に結びつけることができず、3試合を終えて総得点はリーグ最少タイの『1』だ。自分たちの戦い方を継続していく中で、今節はいかにファイナルサードの質を高められるかがポイントになる。開幕3試合で出た攻撃の課題を克服するきっかけにしたい。
昨季三協フロンテア柏スタジアムで行われたこのカードはスコアレスドローで終了しており、互いに守備の堅さが光る一戦となった。今節ゴールを奪って勝点3を手にするのはどちらのチームか。
[ 文:藤井 匠 ]
