長谷川 健太新監督を招聘し、攻守においてアグレッシブで熱いサッカーへのスタイルチェンジを目指している名古屋だが、キャンプ中断というアクシデントもあり、チーム作りが順調に進んでいるとは言えないようだ。
堅守のチームから攻撃型のチームへ。スタイルの大きな方針転換で産みの苦しみに直面しているとも言えるが、喫緊の課題は得点力不足。名古屋は公式戦を5試合行っているが、奪った得点は『3』のみ。しかも、そのうち2点がオウンゴールによるものである。
だが、前節・川崎F戦を見直すと若干の光明も見え、それはCKの獲得数を見ると明らかだ。CKは相手陣内に押し込むことができなければ獲得できないが、川崎Fの3本に対して名古屋は11本と圧倒した。そこからの得点が欲しいところではあったが、新加入のレオ シルバは「後半はしっかりと主導権を握り、同点のチャンスを数多く作りました。ただ、決め切ることができなかったことについては反省しなくてはいけません」と、チャンスを作る道筋までは一定の手ごたえを感じたようだ。
あとは得点をどう取るか。その最後のシュートの部分が今節の名古屋の見どころだが、相馬 勇紀は「まだ攻撃陣が1点も取ることができていません。自分としてはペナルティーエリアの深い位置に入るとか、ゴールに近い位置でシュートを打つとか、ゴールに直結するプレーを増やしていきたい。連係も深まっているので、その質と個の力を合わせていければ、必然的にゴールは生まれると思います」と今季初ゴールを視野に入れている。
対する柏も決定力に注目したい。第2次ネルシーニョ監督体制は今季が4年目。J1に昇格して3シーズン目の戦いとなる。指揮官の志向する「組織的な守備から明確かつ決定力の高い攻撃」をクラブとしても継続して取り組んでいるが、FWにはJリーグでも屈指の得点力を誇るドウグラスに加え、23日から行われるドバイカップU-23に出場するU-21日本代表に選出された細谷 真大など、ベテランと若手がバランスよく融合している。
特に明治安田J1第2節の強豪・横浜FM戦では、細谷が同点弾、ドウグラスが逆転弾、そして新加入の小屋松 知哉がダメ押し弾と強さを見せた。まずは良い守備からがコンセプトだが、早い時間帯に名古屋の堅守を崩せば、一気に畳みかける攻撃が見られるかもしれない。
昨季の両者の対戦は、1-0、2-0でいずれも名古屋が勝利。柏から見れば無得点で3連敗中だ。今季は逆にダブルを狙いたい好調の柏。逆に名古屋は、近年の相性の良さを生かして勝点3をつかみ取り、今後の勢いにつなげたいところだ。
[ 文:斎藤 孝一 ]
