鹿島は前節、県立カシマサッカースタジアムで横浜FMにリーグ戦10年ぶりの敗戦を喫した。内容的には途中まで互角の戦いを繰り広げたが、前半から飛ばしたツケが回り息切れ。終盤は足が止まってしまい、10分余りで3失点する結果だった。やろうとしたことができていた部分も多かったため、レネ ヴァイラー監督は「悲観的には思っていません」と話しながらも「ゲームをコントロールする力だったり、ゲームを読む力を培っていく必要があると思います」と加えた。
水曜に行われたJリーグYBCルヴァンカップAグループ第4節・C大阪戦では、その反省を生かしながら試合をうまくコントロールして、3-1の勝利を挙げた。上田 綺世や三竿 健斗、アルトゥール カイキが先発したが、それ以外のメンバーを入れ替えながら勝利を手にすることができた。5連戦の最後となる今節はフレッシュな顔ぶれを多くそろえることができるだろう。
対する名古屋はあまり良い状態とはいえない。明治安田J1第6節でG大阪に1-3で敗れたあと、前々節の湘南戦を2-1で勝利して持ち直したかと思われたが、前節・札幌戦で0-2の完敗。ルヴァンカップBグループ第4節・広島戦でも開始10分にマテウスのゴールで先制したものの、後半早々にPKを与えてしまい同点に。さらに立て続けに宮原 和也が警告を受けて退場すると、最後は森島 司に押し切られて逆転負けを喫した。ただ、守備の要である丸山 祐市が今季初出場で90分プレーできたことはチームにとって大きなプラス材料となる。守備の安定感を欠いていただけに、丸山の復帰をここからの巻き返しにつなげていきたいところだ。4バックを基本に戦ってきた名古屋は広島戦で3バックにトライしている。今後の選択肢の1つとなるのだろうが、鹿島戦ではどういう出方を見せるのか。
県立カシマサッカースタジアムでの対戦は鹿島が2連敗中と、良い結果を得られていない。昨季の対戦では互いにチャンスの数は少なかったものの、59分に稲垣 祥がゴールを奪い、名古屋が1-0で勝利している。当時チームを率いていたザーゴ監督の解任につながる試合の1つだった。
今季から鹿島はレネ ヴァイラー監督が率いるようになり、名古屋も長谷川 健太監督が就任している。互いに新指揮官を迎えているだけに、昨季までの戦いは参考にならない部分もあるだろうが、堅実な守備と球際のバトルへのこだわりに変化はないはずだ。2トップを生かした縦に速い攻撃の鹿島か、両ウイングを生かした速攻の名古屋か。いずれにしても攻撃に移ったときの速さから目が離せない。
[ 文:田中 滋 ]

