神戸が苦境にあえいでいる。前節は同じ勝点7で並んでいた湘南のホームに乗り込んだが、1-2で敗戦を喫した。立ち上がりからボールこそ支配するものの、湘南の集中した守備ブロックを前になかなかフィニッシュに持ち込めない。反対にカウンターなどでリズムをつかんだ相手に先制ゴールを許し、さらに追加点も奪われる。強さを見せた菊池 流帆がアンドレス イニエスタからの左CKを決めて1点を返し、最後まで反撃を試みたものの競り負けてしまった。
14日に行われた前々節・鳥栖戦で今季リーグ戦初勝利を挙げていた神戸。マンツーマン気味にハメてくる相手の特徴をうまく活用しながらボールを動かし、前半の早いうちに2点を奪ってペースを掌握。狙いを見事に体現した価値ある勝利だった。18日に行われた明治安田J1第11節・川崎F戦は後半アディショナルタイムにCKから決勝ゴールを奪われる悔しい結末を迎えたものの、劣勢の時間帯を全員で耐え、ロティーナ監督の落とし込む戦術を着実に遂行するなど、チームが前進していることを証明する試合ともなっていた。
そんな2試合を戦ったあとだけに、前節の敗戦はダメージとして大きいだろう。湘南が激しいハイプレスではなく、冷静なブロック守備で対抗してくるという想定外もあった。相手のほうがよりしたたかに戦ったということであり、メンタリティーの部分で相手に上回られたという認めざるを得ない事実もあった。この敗戦により神戸の戦績は1勝4分9敗となり、再び最下位に転落。今節・磐田戦、次節・札幌戦はいずれもホームゲームとなるだけに、反骨心を示したい状況だ。
一方の磐田も、前節のホーム・札幌戦で1-2の敗戦を喫している。いずれもクロスから失点を喫しており、早期の修正は必須だろう。ただ、前々節でFC東京を沈めた戦いぶりは圧巻だった。高い位置からの激しいプレスで相手のビルドアップに対抗し、鮮やかなカウンターアタックでゴールも挙げている。FC東京戦では鹿沼 直生、前節は袴田 裕太郎が今季リーグ戦初先発を飾っており、ニューフェイスの登場は士気を高める大きな材料になる。7つある神戸との勝点差を広げ、順位を上げていく好機にしたいところだ。
神戸は湘南、磐田、札幌と3バックシステムを主軸とするチームとの対戦が続く。磐田は戦い方が柔軟であり、どういう狙いを持ってノエビアスタジアム神戸に乗り込むかは未知数。さらに神戸はセットプレーの流れから失点を重ねているが、相手には稀代のキッカー・遠藤 保仁がいる。札幌戦では山本 義道のJ1初得点もお膳立てしており、神戸としてはなんとしても防がなければならない磐田の強みである。前節は中2日の試合ながらフル出場し、J1通算100試合出場まであと『1』に迫っているアンドレス イニエスタをはじめ連戦の疲労も懸念される状況だが、死に物狂いのプレーで勝点3獲得に挑みたい。
[ 文:小野 慶太 ]
