3試合で勝点7のペースは悪くないどころか喜ばしい結果だが、内容が中断前から大きく向上したかというと、もどかしい状態が続いている。ボールを握り、相手のチャンスを減らすことはできているが、相手ゴール前でのパフォーマンスは試合ごと、選手の組み合わせごとムラが大きいように映る。相手がきちんと強度を発揮してきた試合では慌てることも多い。
それでも、場面を切り取ればチームの前進を感じ取れる部分も大いにある。前節においても、7分の左サイドから始まり右サイドのクロスまでつながったシーンや、86分の平野 佑一から始まった組み立ては、相手に影響を与えて動かせた良い攻撃だった。
ポジティブに捉えれば、ここ3試合は結果を出しつつ、内容改善のための課題を得られている。これはシーズン前半戦に勝ち切れない試合が続き、メンタル面も含めた悪循環につながっていたこととは好対照だ。良いシーン、良い攻撃が増えていくことへの期待感は少しずつ高まっている。
今節はやはり、3試合ぶりの複数得点を狙いたいところ。浦和のスタイル的にも、均衡状態が続くほど、相手に先制を許すほど、不要なリスクが増大する。逆に早い段階で先制することができれば、より有利な展開を呼び込むことができる。そして今節で2ゴールを挙げれば、それは浦和のJ1通算1,500ゴール達成にもつながる。ホームでの記録達成と勝利をどん欲に狙っていきたい。
一方、アウェイに乗り込む京都は、実に12年ぶりの“埼スタ”参戦。6月に行われた2試合はともに0-1の敗戦と勝利から遠ざかっていたものの、前節は札幌を2-1で下し、およそ1カ月ぶりの勝利を挙げた。京都も浦和と同じく、得点力不足に悩まされているが、この日は久しぶりの複数得点。「シュート練習に取り組んでいた成果が出た」と、今季出場機会が減少していた宮吉 拓実が3カ月ぶりの得点を挙げたこともプラス材料だ。
また、浦和からの期限付き移籍中のため荻原 拓也、金子 大毅の2名を今節で起用できないのは痛手だが、もう1人の元・浦和勢である武富 孝介が好調。すでに過去2シーズンの出場時間を超えており、得点にも絡んでいる。
そして浦和には、“曺 貴裁監督チルドレン”と呼ぶべき選手が複数いる。中でも宮本 優太は「自分がレッズに内定できたのは、いまの自分があるのは曺さんのおかげと言ってもいいくらいプレー面が変わった。ピッチの上でやりたいし、ベンチ入りでもいい」と恩師との対戦を熱望していたが、開幕戦での対戦の際、メンバー入りはかなわなかった。
現在は6試合連続でスタメンを飾っているが、酒井 宏樹が復帰したことで直近2試合は前半のみで交代。徐々にコンディションを上げてきている酒井との競争を制して、この男がピッチに立っているかどうかも大きな注目点だ。
[ 文:沖永 雄一郎 ]
