札幌は前節、ホームで川崎Fと対戦して4-3で勝利。3連覇を目指して首位を追う川崎Fに対し、30分に先制点を奪われてしまうものの、そこで臆することなく戦い、前半のうちにルーカス フェルナンデスと興梠 慎三の得点で逆転に成功。後半、攻撃姿勢を強めてきた川崎Fにスコアをひっくり返されるが、その後も積極性は落ちない。相手陣内に何度も攻め入っては好機を作り、終盤にガブリエル シャビエルのヘッドで同点に追いつくと、後半アディショナルタイムに小柏 剛が劇的な決勝ゴールを奪取。過去に何度も手痛い敗戦を喫してきた強者・川崎Fを相手に真正面から攻め合い、素晴らしい戦いぶりで勝点3を手にしている。
ここ最近の札幌は好調だ。特に9月以降は4試合で3勝1分。その相手は前出の川崎Fをはじめ、横浜FMやC大阪といった上位チームばかりということを踏まえても、見事な戦いぶりを演じていると評するよりほかはない。今節の結果次第ではJ1残留が確定する状況にある。
一方、10月の北海道に乗り込む福岡は前節、ホームで神戸に0-1で敗戦。立ち上がりから相手のソリッドかつ前線の個人能力を生かしたシンプルな戦いに手を焼き、21分に先制を許すと、なかなかリズムを引き寄せられない。後半はジョルディ クルークスや志知 孝明らの攻め上がりを生かしたサイド攻撃でチャンスを作るも、なかなか決定的な形には至らず、無得点でタイムアップ。残留争いのライバルとの直接対決で手痛い敗戦を喫してしまった。
福岡は前々節の清水戦こそ見事な逆転勝利を収めたものの、夏場以降の戦い全体を俯瞰すると、なかなか調子が上がらない状況が続いている。その要因として、早い時間帯に失点をしがちであることが挙げられる。前半に先制点を与えてしまう試合が目立ち、中には開始早々に奪われているときもある。必ずしも入り方が悪い試合ばかりではないのだろうが、残留を争う中で着実に勝点を積み上げたい立場であることを考えると、なんとか改善をしたい部分である。
さて、そんなチーム同士の対戦であるが、ともに運動量とプレー強度をベースとしているだけに、90分間を通して激しいせめぎ合いになることが想定される。球際でのバトルやセカンドボールの拾い合いといった部分で上回ったチームが優位に立てるはずだ。終盤戦にきて札幌は調子を上げてきているため、福岡としてはスタートからタフなプレーでその勢いを封じたいところ。前述した課題を踏まえても、立ち上がりの戦いぶりが勝敗のカギとなり得る。
ともに残留を目指して奮闘する同士。熱く、激しい戦いになることは間違いない。
[ 文:斉藤 宏則 ]

