ホームの札幌は前節、敵地で広島と対戦して2-1の快勝。立ち上がりから双方が高いプレー強度を保つタフな展開となった中で、23分に興梠 慎三がルーカス フェルナンデスからの見事なパスに抜け出して、自身J1通算163点目となるゴールを奪って先制。37分に同点ゴールを許してしまったものの、後半立ち上がりに中盤の底から駆け上がった宮澤 裕樹がゴール前に飛び込むと、クロスの折り返しを巧みに蹴り込んで勝ち越し。その後も互いに攻め合うアグレッシブな展開となった中、体を張ったプレーで応戦し、見事に勝ち切った。
この勝利で勝点を『42』へと伸ばした札幌は、J1残留が確定。夏場過ぎまではなかなか結果が出ず、苦戦を強いられていたが、9月以降は成績を上向かせていった。特筆すべきは、残留争いの中で上位の横浜FMに引き分け、川崎F、広島に対しては真正面からぶつかっての勝利を挙げたこと。苦しいシーズンを過ごしながらも、地力がしっかりついていることを示してみせた格好だ。
一方、11月の北海道に乗り込む清水の前節は、ホームで鹿島と対戦して0-1で敗戦。残留争いからなんとか一歩抜け出すべく、立ち上がりからエースのチアゴ サンタナを走らせて好機をうかがうものの、なかなか良い形でのフィニッシュへは持ち込めない。そうした煮え切らない展開で試合を進めていると、後半立ち上がりにスキを突かれて失点。その後は同点、さらには逆転を目指してダイレクトに相手ゴールを目指していく戦いを仕掛けたが、鹿島の強固な守備に阻まれ、かなわなかった。
この敗戦により、清水は6戦勝ちなし。順位は自動降格圏内の17位となっており、今節の結果次第では降格が決まってしまう。ただし、内容面を振り返ると、勝てていないものの、どの試合も接戦であった。それを考えれば、すべてが悪い流れにあるわけではない。厳しい状況に立たされてしまってはいるが、まずはこの試合で勝点3をなんとしてもつかみ取り、残留の可能性を作り出したいところだ。
さて、そんな両チームが対戦するこの一戦だが、激しい攻め合いが見られそうである。清水のほうは言うまでもなく勝利が必要、つまり絶対に得点を奪わなければいけないわけで、攻撃のパワーバランスを高めて挑むはず。札幌のほうも前節で残留を達成したとはいえ、攻撃的なスタイルが売りのチーム。今季最後のホームゲームで、勝てば1ケタ順位となる可能性もあるだけに、前傾姿勢になることだろう。
少しずつ冬の近づきも感じさせる札幌市内だが、札幌ドーム内では熱い戦いが楽しめそうだ。
[ 文:斉藤 宏則 ]

