開幕6戦未勝利と苦しい序盤戦を過ごした柏だが、直近3試合は1勝2分と勝点を着実に積み上げている。その主要因は守備。今季初勝利を挙げた明治安田J1第7節・鹿島戦から失点をすべて『1』以内に抑えており、前節・新潟戦では完封。鹿島戦から守護神の座を確保している松本 健太の貢献も大きいが、「やるべきことがチームとしてちゃんと示され、それを選手が実行できている。守備のところでけっこうハッキリできるようになったし、シーズンが進むにつれてコミュニケーションが浸透してきている感じもある」(三丸 拡)といった手ごたえもつかみ始めている。
一方、直近4試合で3得点と攻撃面では課題が見られる。「チームとしてボールを動かしながらも、どちらかといえばいまは縦の意識が強くなってきている」(三丸)中で、思うようにフィニッシュの形を作ることができていない。新潟戦では「足元からのビルドアップやロングボールで、簡単に相手にボールを渡してしまった」(高嶺 朋樹)場面が散見された。より決定機を創出するための工夫に期待したい。
横浜FCとの勝点差は『5』。「ここで勝てば順位も上がり、中位層に入ってそこから上を目指せるようになっていける。ただ、ここで負ければまた残留争いに巻き込まれてしまう」と高嶺が言うように、今節は上に行くか下に行くかの重要な一戦になる。その中で大前提として求められるのは戦う姿勢。「球際の部分で負けていたら、戦術どうこうの話にならない。ホームだし、受け身にならずにこちらが呑み込むような勢いで試合に入るというのは、チームとして絶対になくてはならない。そこは前面に出して戦っていきたい」と三丸は語った。
対する横浜FCは昨季のJ2で2位につけて昇格を果たし、2年ぶりにJ1の舞台で戦っている。ただ、ここまでの結果は芳しくなく、第10節・札幌戦まで未勝利で、前々節・新潟戦で1-0と待望の今季初勝利を挙げたが、前節・神戸戦は0-3で完敗。四方田 修平監督は「選手は最後まで1点でも返すつもりで、その意志をピッチで出してくれた。そこをなんとか勝ちという結果につなげていけるように、しっかりとまた切り替えて準備しなければいけない」と神戸戦を総括した。
新潟戦からは3バックシステムに変更。「どうしても失点の数が減っていかなかった。10試合を終えたところで、何か変化を起こさないといけないというところで、まず守備の安定から結果につなげていく」(四方田監督)狙いがあり、神戸戦でも先制点を許すまでは堅い守備を構築できていた。失点をゼロに抑えた試合は新潟戦しかないだけに、今節は無失点を意識しながら試合に臨みたいところだ。その上でチャンスをモノにして、最下位脱却を図りたい。
[ 文:藤井 匠 ]
