横浜FCは前節、鳥栖に1-2で敗れた。前半は0-0で耐えたが、後半に先に2失点。反撃するも1得点に抑えられ、連敗を喫して再び最下位に転落した。それでも「(開幕から10試合勝ちなしの)以前ほど苦しくはない」と小川 慶治朗は言う。「まずは守りから入る意識」(井上 潮音)が全員に浸透しており、「それで勝った現実があって、自信もついている」(小川 慶治朗)ことがその理由だ。
第11節・新潟戦から「守備を安定させて失点を減らす」(四方田 修平監督)ために3バックに変更。開幕から10試合未勝利で無失点試合は1つもなく、失点数は1試合平均2.7を数えた。しかし、システム変更後の6試合は失点数が平均1.3と半減し、3勝3敗と勝点もついてきている。
ただし、ここ2試合は連敗しているのも事実で、守備の改善をいかに勝利に結びつけていくかが今後、残留への課題となる。鳥栖戦では、それまでの試合ほど自陣に相手を引き込んで守るのではなく、前からアグレッシブにプレスを掛けていき、得点場面はまさに前線でボールを奪ったことで生まれている。ボールを保持して相手を崩していく力は一朝一夕では身につかないだけに、いかに得点になりやすい形でボールを奪えるかがカギを握る。
前節は四方田 修平監督が新型コロナウイルス感染症の陽性判定を受けて不在となり、エースの小川 航基をはじめ、直近の2試合で先発していた数名がベンチ外となっていた。週明けの練習でも選手、スタッフにコンディション不良者が多く、四方田監督は7日の練習から復帰したが、どれくらいが戻ってこられるかは不透明。今節はチームの総力を挙げて臨む一戦になりそうだ。
一方の浦和は前節、鹿島に0-0で引き分けた。スコアレスではあったものの内容の濃い試合で、5試合負けなし(3勝2分)と良い流れを継続している。しかし、週中に行われた天皇杯2回戦・関西大戦は90分でスコアを動かせず、120分を戦ってようやく1-0で勝利。マリウス ホイブラーテンや明本 考浩、大久保 智明、伊藤 敦樹ら主力を長い時間プレーさせたことは計算外だったかもしれない。
ACL決勝を戦った影響で変則日程となり、5月20日の第14節・福岡戦から公式戦7連戦という過密スケジュール。鹿島戦後には、マチェイ スコルジャ監督が「戦術練習が1回しかできなかった」とこぼした。それでも失点数の少なさでリーグ2位を誇る堅守を武器に、思うようにいかない試合でもしっかり勝点を積み重ねている。
この横浜FC戦が過ぎれば、また試合間隔が1週間空く。疲労を抱えたメンバーも多く、浦和にとっても総力戦だ。リーグ前半戦の最後を飾る試合で、総力を挙げて勝点3をつかむのはどちらになるか、注目したい。
[ 文:芥川 和久 ]
