現在の町田はJ1初昇格のチームらしからぬ快進撃で首位をひた走る。ただ、町田にとって広島戦は1つの“正念場”かもしれない。優勝候補の一角と目されている広島をホームに迎える今節を、「自分たちの立ち位置を知る上で大事な試合」と昌子は位置づけた。
広島はミヒャエル スキッベ監督就任後、1年目の2022年にJリーグYBCルヴァンカップを制覇し、2シーズン連続で明治安田J1・3位にランクインと結果を残している。その「近年のJリーグを引っ張るチーム」(昌子)である広島との対戦を前に、昌子はこう話した。
「お互いに失点も少ないし、たくさんゴールが入るような試合にはならないのではないか。当たり前のことを言いますが、どっちが先に点を取るか。先制点を取ったほうが優位に試合を進めるのでは」 町田はここまで3失点で、広島は2失点。堅守自慢の対戦はロースコアになりがちであるため、今節は先制点の重要度が増す一戦と言えそうだ。
ホーム連戦のため、地の利を生かせる町田は連勝を『5』に伸ばすことをもくろむ。1つの敗戦で順位が入れ替わる状況だが、首位の足場を固めるためにも、広島から勝点3を奪うことが望ましい。「強い、速い、うまい3バック」(昌子)を崩すにはアタッカーの破壊力が必要不可欠。強固な3バック攻略へ。U-23日本代表組である藤尾 翔太や平河 悠、そして前節・鳥栖戦で2ゴールを決めたオ セフンらの奮起に期待がかかる。
一方の広島は、ここまで無敗ではあるものの、アウェイでは2引き分けと勝星がない。その状況を脱し、チームがさらなる上昇気流へ乗るのに、首位撃破はこれ以上ない結果だろう。町田は高強度で相手を消耗させるチームだが、広島も強度勝負では決して引けをとらない。激しい球際のバトル、スピーディーな切り替えの応酬と、観衆の目を飽きさせないスリリングな試合が繰り広げられるかもしれない。
個人の視点で言えば、かつて湘南でチームメートだった町田のGK谷 晃生と広島のFW大橋 祐紀による対決は必見。お互いに特長を知るだけに、さまざまな駆け引きが展開されそうだ。
また、日本代表への復帰を目指す谷にとっては、日本代表GK大迫 敬介は超えなければならない壁だ。直接のマッチアップはないにしても、どちらがゴールマウスによりカギをかけるか。20代前半同士による守護神対決も見逃せない。
[ 文:郡司 聡 ]
