歴史的にも盛り上がりを見せてきた、同じホームスタジアムを使用し、首都をホームタウンとするチーム同士のダービーマッチ。今回は、東京Vのホームゲームとして行われる。
この対戦は、昨季も実現している。舞台は天皇杯3回戦だった。公式戦としては12年ぶりとなった“東京ダービー”は、前半に塚川 孝輝(現・京都)のミドルシュートでFC東京が先制するも、後半に途中出場の白井 亮丞がヘディングシュートを決めて東京Vが追いつく。延長戦でも決着がつかず、PK戦にもつれ込んだ試合は、キッカー全員が決めたFC東京が9-8で勝ち上がった。ベストと言えるメンバーで臨んだFC東京に対し、中2日での連戦が続く日程となっていた東京Vは、直近のリーグ戦からGKマテウス以外の先発を入れ替えていた。それでも競った展開になるのだから、やはり“東京ダービー”はどんな試合になるのか読めない。
「感情が入り交じるこのダービーこそ、Jリーグで最も注目を集める、Jリーグの人気を取り戻していくゲームになると思っています」 その試合後、東京Vの指揮官であり、かつてFC東京を率いていた城福 浩監督は語っていた。「だからこそ、ヴェルディをJ1にどうしても上げたい」とも。そして東京Vは明治安田J2で3位となり、J1昇格プレーオフを勝ち抜いて、今季はJ1の舞台に身を置いている。
FC東京の長友 佑都は、このダービーがきっかけとなって自身の躍進があったと認識していた。昨季の対戦後、「自分にとっては15年ぶりの“東京ダービー”。フッキ選手とのマッチアップが(当時の日本代表監督である)岡田 武史さんの目に留まったことで、自分のターニングポイントになった」と振り返りつつ、「若い選手たちがこのダービーの思いと、クラブを背負うことの重みを感じることができたのなら良かった」とも語った。
この対戦が“東京ダービー”となった2001年以降、リーグ戦に限って言えば、2点差以上のスコアになったことは一度もない。引き分けか、1点差か。14試合すべてで、競った試合展開となっている。今節も、スタジアムの雰囲気を含めて熱い試合となることに疑うべくもない。
東京VはU-23日本代表に選出された山田 楓喜が不在。ここまで出場したホームゲームのすべて(J1第5節・京都戦のみ、期限付き移籍元である京都との契約上の関係で不出場)でゴールを決めてきたレフティーが不在となる中、誰がスコアラーとなるか。FC東京は同代表に主将の松木 玖生、荒木 遼太郎、野澤 大志ブランドンが入った。堂々とチームをけん引してきた松木、ここまでチームの総得点の約半分となる5得点をマークしてきた荒木らの不在を、ほかの選手がどうカバーするか。こちらも注目点だ。
東京Vはここ4試合負けなしと勝点を積み重ね続けており、FC東京は2連勝中。ここに至るまでの状態は悪くない。
緑と青赤。互いのプライドがぶつかり合う注目の一戦は、13日16時にキックオフされる。
[ 文:田中 直希 ]
