東京Vは現在6試合負けなし。城福 浩監督はその後の練習で見られたことについて、チームに鋭く指摘したという。
「改善しなければならない守備を意識したゲーム形式のトレーニングを試合3日前に行った。ただ、そこでの意識が全体として緩かった。先発を多くしている選手が多い側のチームが失点を重ねる状況になった。それとは違う色のビブスをつけたチームの頑張りが見られたことはポジティブだが、6戦負けなしではあるが5回引き分けているわけで、安心するものは何もない。日本一のトレーニングを目指している上では満足いくものではなかった。そこの部分を引き締めることができたのは良かった」 前節・川崎F戦ではリーグ戦で今季初めての無失点を達成。しかも宮原 和也、谷口 栄斗という主力DFが欠場した中で、強力な攻撃陣を擁する川崎Fに対してアウェイでつかんだ結果だった。ただ、「それに満足していてはいけない。それでは残留できないし、見ている人に驚きをもたらすことはできない」(城福監督)というメッセージをチームに投げかけている。
無失点試合の次は、無失点勝利。目指すものは明確になり、その厳しさを持ってこの福岡戦に臨むことになる。
福岡には、6試合出場で5得点とゴールを量産しているストライカーのシャハブ ザヘディがいる。城福監督は「足元(の技術)、(シュートの)ひと振り、ヘディングもある。日本(Jリーグ)の中でも、いろいろなものをそろえている1トップ」と評価し、対面することになるであろう千田 海人も「スペシャルな選手」と表現した。
もちろん、彼だけを注意すればいいというものではない。SB翁長 聖は福岡を「クロスが多いチーム」として、「上げさせないこと」も注意点に挙げ、CB林 尚輝は「1トップに当てたあとのセカンドボールを拾おうとしてくる」と述べていた。
それに、昨季期限付き移籍で東京Vに在籍していた北島 祐二、2021、22年に東京Vで2ケタゴールをマークした佐藤 凌我も福岡にはいる。「ヴェルディのために尽くしてくれていた選手。そういう選手とJ1で対戦するのは楽しみ」と主将の森田 晃樹は話していた。その思いは、ファン・サポーターも同じだろう。人気も高かった2人が味スタでプレーするとなれば、盛り上がりそうだ。
また、齋藤 功佑にとっては特別な試合になるかもしれない。福岡には、横浜FCのトップチームに同期として昇格した前嶋 洋太がいる。
「たしか、初めての対戦になると思う」 齋藤が「そういえば……」という表情で語った、盟友との対戦。齋藤が出場するサイドによっては、対面する可能性も十分ある。「いまも、1日1回くらい連絡をとる」というほどの、つながりの深い2人の邂逅にも注目だ。
[ 文:田中 直希 ]
