「心・技・体すべてで上回った」町田。首位の強さを見せつける
FC町田ゼルビア
横浜F・マリノス
監督
とても残念な気持ちです。ただ、自分たちが完璧なパスをつないだり、シュートが枠を捉えられれば話は別ですが、相手が強度で上回りました。前半は良かった部分が多かったのですが、後半は中央でのパスがつながらず、相手にかっさらわれてしまう場面が多く、相手のハードワークが目立ちました。今日も多くのファン・サポーターの皆さまが来てくれていました。彼らは最後まで走り切り、ハードワークするチームを観に来ていると思います。町田はロングボールを使ってイライラさせる部分もありますが、後半はそれらを抜きにして自分たちがまったく無になってしまいました。ピッチに立つ姿勢を改めないといけません。そして、悔しい気持ちでいっぱいです。 --なぜ、後半のような出来になったのでしょうか。会見の前に選手たちと話したところですが、サッカーは簡単なスポーツではありません。かといって難しいわけでもありません。ミスは誰でもしてしまいます。自分はそれを指摘しているのではありません。例えば、パスがつながらなかったり、クロスが合わなかったり、決定機がありながら仕留め切れなかったり、競り負けてしまうこともあります。ですが、今日はハードワークを見せられていませんでした。選手はベストを尽くしたかもしれませんが、特に後半は町田がそれらを上回る素晴らしいプレーを見せました。そして、自分たちがハードワークを見せられなかった。そこに尽きると思います。 --得点を挙げた宮市 亮選手はこの試合でポジティブな材料だったと思いますが、60分以上プレーさせる選択はありませんでしたか。宮市はバリューの高い選手の1人です。もともと、プランはありませんでしたが、コントロールする部分もありながら見ていた中、素晴らしいゴールも生まれました。彼だけではなく、前半は全員が素晴らしいプレーをしてくれました。喜田(拓也)もコントロールできた部分が多かったと思います。
FC町田ゼルビア
監督
前半は相手にボールを持たれる時間は長かったですが、ブレることなく、チャンスをうかがう展開で試合を進めることができました。ただ、失点の場面は気を抜いたところもありましたし、選手が起き上がることができないタイミングでシュートを打たれたことで失点につながっていましたが、そういった局面があったことはハーフタイムでも修正しました。前半にセットプレーから昌子 源のゴールで追いついたことが大きかったです。 試合前には直近の天皇杯(2回戦・筑波大戦)でケガをした4選手の無念の気持ちや彼らが託した思いを背に受けて、彼らのケガが無駄にならないように、選手たちの士気を高めて試合に送り出しました。その結果、選手たちが魂のこもった試合を90分間表現してくれました。「ボールを持たれていてもカウンターで仕留めるチャンスは作れるから」と話していましたし、実際にそのとおりにボールを刈り取った瞬間に一気にチームでベクトルを合わせて、ゴールに向かっていくことを実践してくれました。 さらに3点目の下田 北斗の直接FKは、相手との駆け引きをしながら精度の高いボールでしたし、これも大きな1点となりました。終盤は起用した交代選手がしっかりと試合をクロージングしてくれたことを考えれば、心・技・体がすべて充実していました。魂のこもった試合をすること、一発を決め切る技術、そして走り切る体力と、サッカー競技というものは、この心・技・体すべてにおいて相手を上回っていくことが必要です。今日の試合ではあらためて町田のサッカーを確立できたと思っています。まだまだ長期離脱の選手たちは帰ってきませんが、これからはケガなく慎重に戦っていこうと思っていますし、再構築されたFC町田ゼルビアが、次のホームでの福岡戦でも勝点3を取り、そこから先の後半戦に向けて、さらに勢いに乗っていけるように準備を進めていきます。 --オ セフン選手やミッチェル デューク選手ら、ターゲットマンがいない中でどうやって相手陣地にボールを運んでいくか。そのためにアプローチしてきたことは?相手のSBは食いつきもいいため、平河 悠、(バスケス)バイロン、藤本 一輝らでSBの裏のスペースは突けると思っていましたし、そのスペースを斜めに走って突いていく形はかなり狙えるはずと選手たちに話していました。また、ヘンリ(望月 ヘンリー海輝)を右肩上がりにポジションを取らせるなりして、似たような位置で起点は作れるだろうと、またセカンドボールを回収することでポケットを攻略できるだろうと思っていました。その結果、ヘンリが空中戦で競り勝つことができましたし、セカンドボールを多く拾えたことも、数多くのチャンスを作れた要因になったと思っています。 --筑波大にPK戦の末に敗れた天皇杯から、中2日で立て直したマネジメントはどうされてきたのか。1つではないですが、筑波大戦や(前節・)新潟戦で失点をしたことには原因がありましたし、その試合では町田のコンセプトから逸脱するプレーもあった中で、町田のコンセプトに則したプレーができるように修正をしてきました。天皇杯とは出ているメンバーは違いますが、FC町田ゼルビアは決して悪ではないですし、われわれが正義であり、言いたいことは言う、良くないことは良くないと訴えることで自分たちのやるべきことを貫いていくこと。そういったことが日本サッカーに必要なパワーだと思います。またそういった威厳を発信することが、われわれの存在価値であることは選手たちも分かっていることです。 選手たち一人ひとりが町田のサッカーをネガティブに捉えていません。またクレームをつけられるようなサッカーだと思っている選手はわれわれには誰もいません。勝つために志向しているサッカーを信じて、選手たちはそれらを理解してプレーしています。選手たちのベクトルが合っていることが勝利の要因になっていますし、だからこそ、敗戦や失点から整理し、立ち直ることができます。またキャンプからやってきたコンセプトに立ち返ることで、学び直す、日常の取り組みや立ち居振る舞いを含めて考え直すことを、選手たちは忠実に志向した上で実践してくれています。練習の中からもよく頑張り、仲間とコミュニケーションをとりながら今日の試合のように一丸になって戦えています。連敗をしないことが偶然ではなく、必然として選手たちも捉えています。どういう試合をすれば勝てるし、どういう試合をすれば負けるか、それが整理できています。そういった姿勢がいまの首位という立ち位置につながっていると思っています。
--試合展開としては、失点からのスタートだった。マリノスさんはそもそもうまいですし、その中で甘く入ってしまったことが失点につながりました。先に点を取られたことで苦しかったのですが、2失点目は絶対にしないように確認をしていました。同点の場面は僕のFKからでしたが、キックはそこまで狙いどおりではなかった中でも、(平河)悠がそらして(昌子)源が決めてくれたことで落ち着くことができました。1-1で折り返したハーフタイムでは「まだまだいける」と確認をして、後半の早い時間帯に(藤尾)翔太が勝ち越し点を決めてくれました。 --後半は流れが良くなったが、修正点は?真ん中を通さないことと、ウイングの選手たちへの対応を確認しました。後半の早い段階に点を取ることができて、相手も押し込んでくる状況の中でカウンターが効きやすい状況にはなったと思います。 --直接FKを決めた場面は見事だった。もう少し良いコースを狙って蹴りましたが、自分の蹴れる位置とGKの位置を確認したら壁を越えれば決められるかなと思っていました。うまく入って良かったです。
--貴重な逆転ゴールのシーンを振り返って。(バスケス)バイロンにボールが渡ったときに、相手とゴールの位置を確認して、どんなタイミングでボールが来てもいいように準備をしている中で良いボールが入ってきました。決められて良かったです。 --アメリカに遠征していたU-23日本代表から戻ってきたばかりであるため、79分という長い時間でプレーするとは思っていなかったのでは?90分フルでやり切るぐらいの気持ちでやるように、金 明輝ヘッドコーチからも言われていたので、フル出場するぐらいの気持ちで臨みました。リーグ戦での連敗は絶対にしない、勝たなければいけないという気持ちでプレーしました。失点をしたあとも焦らずにプレーをしていたことが、こういった結果につながりました。 --時差ボケの厳しさはどんな場面で感じましたか。一度スプリントを入れて、連続した動きをするときに息が上がりました。筋肉系のケガの怖さは抱えながらプレーしました。
横浜F・マリノス
MF 20
天野 純
特に前半はやりたいことをやれていました。だけど、得点が入ってからトーンダウンしてしまい、追加点を狙う雰囲気もありませんでした。セットプレーで2発もあり、もったいないです。 --得点を取られてからではなく、取ってからトーンダウンしたのでしょうか。(前節・)鹿島戦と同じような形です。少し受け身になっている雰囲気があるし、追加点を狙うのではなく、守りに入っている雰囲気があります。ウチは守り切るチームではありません。2点、3点、4点を取っていくチームです。そこが例年に比べて足りません。 --チグハグさが出ているように感じます。今季から監督が代わって作り上げているところもありますし、システムもやり方もディテールで変わっています。アタッキングサードでは即興性を生かすように言われている。うまくいくときはいきますが、距離感が悪くなると、例えばワイドのヤン(マテウス)任せになってしまう部分もあります。今日も孤立していたところもあったので修正します。 --最後まで戦う姿勢を見せていました。自分が引っ張っていかないといけません。負け惜しみではないですが、正直、今日は負けるような試合ではありませんでした。本当に悔しいです。
DF 15
上島 拓巳
先制点を奪うまでは自分たちのやりたいプレーができていたと思います。先制点を取ったあと、どうパワーを持って攻撃していくのかだったり、コントロールしていくことが非常に曖昧でした。そして、逆転ゴールを決められ、どうパワーを持って前に行くのかが自分自身もうまく整理できないまま時間が過ぎてしまいました。後ろでボールを回している時間はとてもフラストレーションが溜まりました。もっと前につけていってもいいとも思いました。そこがミスになっても、というプレーモデルでやらないといけないのかなと感じました。 --外からの修正も含めてうまくいかなかったのでしょうか。ハーフタイムに特に指示はありませんでしたが、ピッチ上の選手たちで解決するべきところはあります。ポゼッションしながらも縦パスをミスしたり、イージーなミスでかっさらわれるシーンも多かった。今日の試合だけでなく、今季の課題です。それが逆転負けが多い理由だと感じています。 --今季四度目の逆転負けですが、何がモヤモヤしますか。セットプレーは修正できる部分もありますが、質で上回られてしまう部分もあります。ただ、試合を通してのゲームの進め方や、前線の相手のイヤがるところにどうボールを入れていくかは修正できます。そこは現実から目を背けずにチーム全体として取り組んでいかないといけません。