中断前に指揮官交代に踏み切った横浜FMだが、前々節で当時2位だった鹿島を4-1で破ると、ジョン ハッチンソン新監督の初陣となった前節は首位・町田を2-1で撃破。3日の『Jリーグインターナショナルシリーズ2024 powered by docomo』でもイングランド・プレミアリーグのニューカッスルに対して、前後半の45分間で全11人を入れ替えながらもクオリティーを落とさず、2-0の快勝。復調の色合いを強めている。札幌も中断前の前節で浦和に競り勝ち、約2カ月ぶりの勝利を手にした。後半戦の巻き返しへ向け、横浜FMが今季初の3連勝を達成するのか。それとも残留に向け、札幌が今季初の連勝をつかむのか。真っ向勝負の熱戦が期待される。
横浜FMの復調において、原動力の1つとなっているのが、アンカーシステムからダブルボランチへのシステム変更だ。その中盤の一角を担う渡辺 皓太はこう語る。
「町田戦は見ている人たちも面白かったと思うし、やっている自分たちが楽しければ、それがマリノスのサッカーだと思う。特に前半、人もボールもテンポよく動いていた。それを90分間、どれだけ継続できるかが今後のテーマだと感じている」 ニューカッスル戦でもマンツーマン気味にハメてきた相手に対し、中盤の3枚とSBが流動的に立ち位置を変えて主導権を握り返した。今節は蒸し暑い真夏のナイターとなるが、札幌もマンツーマンで来ることが予想され、「個人、個人の戦い。そこでどれだけ優位に立てるか。あとはどれだけそのプレッシャーを楽しめるかがカギになる」(渡辺)と激しいバトルを受けて立つつもりだ。
ニューカッスル戦ではピッチに立った24人全員が好パフォーマンスを披露した。2連勝を収めた鹿島戦と町田戦は11人中10人が同じ先発だったが、その出来を受け、指揮官がどのような顔ぶれをチョイスするかにも注目される。
対する札幌は前節・浦和戦で4-3の打ち合いを制し、10試合ぶりの白星を挙げた。57分までに4点のリードを奪ったが、終盤で立て続けに3失点。終わらせ方に課題を残したものの、ひさびさに勝点3を手にしたことは大きい。
長かった暗いトンネルを抜け出し、試合後にペトロヴィッチ監督は「残り20分は厳しい時間になったが、札幌の素晴らしい戦いができた70分が台無しになったわけではない。『札幌は残留できない、死んだチームだ』と思われているかもしれないが、可能性がある限り、その可能性に向けて次の試合もみんなで戦っていきたい」と息巻いた。
そして、この厳しいアウェイ戦で連勝すれば、その「可能性」はさらに高まる。マンツーマンをベースにしながらも、90分を通していかにバランスよくスタミナを分配するかが勝利へのキーポイントとなりそうだ。
[ 文:大林 洋平 ]

